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2012年5月 8日 (火)

『小二黒結婚』総合案内

Cap466


原作:趙樹理『小二黒結婚』(1943年)

放映:1964年

製作:北京電影

監督:干学偉

シナリオ:石一夫

出演:兪平(小芹)、楊建業(小二黒)、趙子岳(二諸葛)、周婷(三仙姑)、金旺(董存杜)


評価

ストーリー:★★★         人物造詣:★★★

文学度:★★★         エンタメ度:★★★

萌え度:            総合お勧め度:★★★



簡単あらすじ
:抗日戦争時期、とある抗日根拠地の村に暮らす民兵の小二黒と小芹は相思相愛の恋仲になった。しかし、田舎インテリの小二黒の父は、村の怪しげな巫女が母である小芹との結婚に大反対。さらに小芹に横恋慕をする村幹部が二人の仲を裂くため小二黒を無実の罪に陥れ・・・・・・



簡単感想・解説
:愛し合う若い二人がさまざまな障害を乗り越えて結ばれるという、シンプルな話ながらユーモアと明るさに満ちた良作。どこか中国版「ロミオとジュリエット」のようなおもむきがある。主役の小二黒と小芹よりも戯画的にデフォルメされていている「悪役」たち(二人の恋仲を邪魔する人々)がまたどこかとぼけた感じでおもしろい。シンプルなストーリーと類型化された登場人物が逆に魅力となって、映画の最初から最後まで気楽に楽しめるであろう。

 作品自体はユーモラスと明るさに満ちているが、扱っている題材自体はけっこう危ういものがある。この作品は40年過ぎ頃のおそらく山西と思われる抗日根拠地(解放区)の農村を舞台にしている。この頃、共産党が政権を担う解放区では封建制の打破が目指され、その一環として、男女当人の意思に基づいた結婚という、それまでの結婚は両親によって定められるものという因習を根本的に覆す改革が行われていた。小二黒と小芹の「自由恋愛」とそれさまざまな妨害に遭うのはこのような原作が書かれた当時の時代的背景と切り離すことはできない。さらに危ういのが、共産党が旧政権(地主・土豪など)を打破して民主的で抑圧の無い全く新しい社会を作っているとされ、今もそのようなイメージで語られる解放区の村で新政権の村幹部が早々に腐敗し、旧政権と同じように権力を濫用している様子を描いている点である。

 このような題材を農民たちにもわかりやすいようにと(趙樹理は生涯学問の無い農民や労働者のための小説を書き続けた作家である)シンプルかつユーモアに満ちた喜劇として書き上げた原作者・趙樹理の手腕はなかなかのものだと言えよう。映画もその原作の持ち味を生かし、さらに発展させた楽しい作品となっている。

 なお『小二黒結婚』は当時整風運動の中で提起された毛沢東の『文芸講和』(農民や労働者・兵士に奉仕する文芸のあり方を提唱した)に沿った作品とされ(ただし、趙樹理が当該作品を書いた時には「文芸講和」の影響は受けていなかったようである)、趙樹理と『小二黒結婚』は「文芸講和」の精神を体現する代名詞として一躍有名になった。

入手可能ショップ

書中(http://www.frelax.com/cgilocal/getitem.cgi?db=book&ty=id&id=XEHJ105492

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