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2011年4月14日 (木)

中国と地震を巡る報道あれこれ

 ちょっといろいろ忙しく長らく更新できませんでした、べつに規制されていたわけではありません(←っていちいちこう言わなくちゃならん状況って・・・・・・)。

 あと、「ココログが規制された時用の避難先ブログ用意する!」とか言っていてものの見事に忘れていました(汗)。トップエントリーに避難先アドレスを用意しましたが、現状避難する必要はなさそうです。長期間更新が途絶えた時は、そっちをのぞいてみてください。

 今回は、なかなか更新できなかったことでタイミング的に遅くなってしまいましたが、ちょっと気になる報道がありましたので、それの検証とその他雑多な話しでも書いていきます。




英BBC放送の「中国の地震報道」記事は本当か?

  3月16日とだいぶ前の記事になってしまいましたが、中国関係のニュースを配信する『レコードチャイナ』というサイトに以下のような記事が載りました。

中国メディアが「9.11」上回る報道、在日中国人の安否に焦点当てつつ――英メディア

 上の記事はレコードチャイナ独自の記事ではなく、英BBC放送の中国語版ウェブサイトをそのまま翻訳したというもの。

 しかし、・・・・・・「在日中国人の安否に焦点を当てつつ」。

 ?????? そんな事実あったけ? というのが率直な感想です。『近況報告』でも書きましたが、海外で災害や事故があると現地の人やその他の国の人やそのできごとの背景問題もスルーして日本人の安否報道ばかり報道する(もちろんこれは日本の家族にとって重要な情報ですが、それによって他の問題が報道されなくなるのも問題ですね)日本で育った私には奇妙なくらい在日中国人の安否関連報道が少なかった印象を受けたのですが・・・・・・。

 記事本文を見るとさらに?感は深まります。

 だが、報道の中心は在日中国人に向けられている。ちょうど少し前に中国政府が内戦状態のリビアから3万人を超える中国人を脱出させたことが、「愛国」の格好の宣伝材料に利用されたばかりだが、今回の報道もこの手法を踏襲している。特に重点が置かれているのが日本にいる中国人の安否情報と中国大使館の迅速な対応ぶり。在日中国人が倒壊した建物の中から救援信号を送ったというニュースが地震関連の報道の中で最も大きな扱いを受けていた。

 ???????・・・・・・えっと・・・・・・これが中国の報道の話しだとすると、私がいるのは中国ではなかったのでしょうか? そんな報道が行われたという事実がどのへんにあったのか?

 しかし、私も震災後中国のTVニュースに張り付いていたわけではありません。繋がりにくくなっていたものの日本語のネットに張り付いており、 中国のTVニュースは少ししか見ていませんでした。

 でもそんな私でも最後の一文だけは、即座に否定できますね。

在日中国人が倒壊した建物の中から救援信号を送ったというニュースが地震関連の報道の中で最も大きな扱いを受けていた。

 これが津波の映像や原発事故の報道を抜いて「最も大きな扱い」ですか?

 ありえるわけないでしょう。

 これが「最も大きな扱い」という表現ではなく、「大きな扱い」という表現だったら私の見ていないところでそういう報道もあったかもしれない、ぐらいにしか思いませんけど、「最も」なんて書くなら否定も簡単ですね。


 少し検証が必要なのが

・「だが、報道の中心は在日中国人に向けられている。」

・「特に重点が置かれているのが日本にいる中国人の安否情報と中国大使館の迅速な対応ぶり」

の2点(リビアの件については私には検証しようが無いので触れません)。

 

 私の「印象」ではそのような事実はなかったのですが、なにしろTV報道をあまり見ていなかったので、私の見ていない時にそういう報道が大量にあった、ということは否定できません。

 しかし、新聞は過去のものを確認することができます。普通、TV報道で報道された項目の比率と新聞での報道の比率が大きく異なるということもあまり無いのではないのか、と仮定すると、新聞の地震に関する報道内容から中国の地震報道に関するバランスを十分に知ることができると思います。手元の新聞には地方紙も混ざっていますが、「日本の地震」という海外のニュースを伝えるのに中央も地方もそう報道バランスが変わることもないでしょう。

 
 というわけで、以下地元紙の「○○晩報」(○○の箇所には地名が入りますが、今自分が住んでいる地域を知られたくないので伏字にします)と「環球時報」の3月12日~15日の地震報道の様子です。カウントの仕方は以下の通り。

・基本的に各記事ごとにおおまかな内容とそれが一つの面に占める割合を示します。

・合計分量は特集コーナーの紙面数+経済・文化面などに飛び地している記事面積の合計

・個々の紙面の計算において、広告と写真の面積ははぶくので、一つの面の記事の合計は必ずしも「1」になりませんし、合計の記事分量とイコールにならない場合があります。

・検証対象である在日中国人安否確認&大使館の活動関連記事は赤で示します。



「○○晩報」
3月12日報道(地震報道の分量は計4面)

・地震の被害そのもの(震度,津波,交通機関への影響)→1/3面

・日本政府の反応、自衛隊の派遣など→1/4面

・温家宝首相の日本政府への慰問と救援隊派遣について→1/4面

・原発に生じた異常→1/6面

・世界各地へ到達した津波について→1/4面

・地震の日本経済への影響→1/4面

・在日中国人の安否と大使館の活動について→1/6面

・中国への影響(中国でも大地震が発生するか、日本への便への影響)→1/8面

・香港と台湾の動き→1/8面

・在日中国人記者の現場レポート→1/4面

・なぜ日本で地震が頻発するのか→2/3面



「環球時報」3月12日報道(合計1.5面)

・地震の被害,各国への津波到達,冷静な日本人など

※この日の「環球時報」の地震報道は記事を区切らず、1.5面におよぶ長文を掲載。うち在日中国人の安否については6行ほどで報道


「○○晩報道」3月13日報道(合計2面)

・福島原発の事故について 1面

・死傷者と行方不明者の現状について 1/6面

・中国および各国の救援隊について 1/3面

・今回の地震の分析と今後の大地震発生の可能性について 1/3面



「環球時報」3月13日(休刊日)




「○○晩報」3月14日報道(合計4面)

・地震の被害 1/2面

・中国救援隊 1/4面

・日本の政府・行政の外国人被災者対策 1/4面

・日本経済への影響(輪番停電,生産停止など) 1/4面

・福島原発事故 1面

・地震の科学的分析 1面

・在日中国人の安否情報(地元人を中心に)と大使館の活動 1面


「環球時報」3月14日報道(約5面)

・地震への対応と福島原発事故,原発事故に対する各国の反応,日本人の冷静さ 1.5面
※一括長文

・中国人留学生・記者の話による被災地と東京の様子,在日中国人安否確認,大使館の活動 4/7面

・地震と管内閣 1/7面

・記者の仙台レポート 1/7面

・各国の救援状況 1/7面

・自衛隊と米軍の救援活動 1/2面

・日本の地震警報システムと地震対策 1/2面

・日本経済と世界経済への影響 3/5面

・福島原発事故について 1面

・台湾の反応 1/5面

・日本のスポーツ界・文化活動への影響 1/2面

・社説で日本への慰問文掲載 1/3面

・各界(主に大学教授・研究者)の日本への慰問コメント 2/3面



「○○晩報」3月15日報道(合計1面)

・被害の実態(被害者数,地震・津波の威力など) 1/4面

・経済への影響 1/4面

・福島原発事故 1/2面


「環球時報」3月15日報道(合計2.1面)

・輪番停電と買占め 1/3面

・在日中国人の安否と大使館の活動 1/4面

・経済への影響 1/3面

・福島原発事故と世界の原発政策への影響 3/4面





 と、なっています。

 一目してわかるように突出しているのが福島の原発事故関連について。次に今回の地震のメカニズムや日本と地震の関係などを分析紹介する記事やもちろん地震・津波による日本の被害実態を扱った記事も比較的多いです。経済への影響も注目している模様。

 さて、検証対象である「在日中国人の安否&大使館の活動」記事ですが、14日に比較的扱いが大きいもの、全体として<通常の範囲>もしくは<わりと少ない>と言えるのではないでしょうか。特に「報道の中心」「特に重点が置かれている」という表現は15日以前であってさえ不適切な表現です。「報道の中心」「特に重点が置かれている」のは明らかに福島原発事故なのですから。(ちなみに「大使館の活動」については、「在日中国人の安否」関連記事に付随する形で書き込まれている)


 と、いうわけで二紙の報道内容を検証するかぎり(=TV報道そのものについては留保)、BBCの報道は間違いであると言えるでしょう。





官房長官が・・・・・・

 で、中国の新聞見ていたら、こんな衝撃の写真が掲載されていました。

http://news.ifeng.com/photo/hdnews/detail_2011_03/16/5185253_0.shtml



Rdn_4d803bc4bb159

・・・・・・・え~と・・・・・・これは日本のネット民が作ったものだけど、何でも震災発生してから数日間、枝野長官はまったく睡眠をとっていないらしく、(日本の)ネット上では「枝野、寝ろ」という声が上がっているとか。上の画像はその一環として枝野長官作られたらしいコラ画像。中国のネット民が作ったという情報もあるけど、たぶん日本のネット民作だよね? 

 で、実はこれ(紹介の都合上、ネットの画像を張っているけど)、「日本のネット民がこんなの作っているよ~」と中国の普通に街角で売っている新聞で報道されていまし・・・た。


 
・・・・・おいおい、中国のネット民だけでなく、ネットと縁のない老人層とかにまでこの官房長官の寝顔がさらされてしまったのか!? (私はその新聞でこの写真を知り、慌てて検索してしまいました。)

 新聞では「日本のネット民はこのような画像を作り、枝野長官に敬意を表している」って紹介されていまふ・・・・・・ははは(汗)

 

首相官邸は危険がいっぱい?


 時々(一部で)何かと話題の新聞・「環球時報」。そこの17日付けの記事にこんな疑問が呈されていました。

 注意深い人は気がついているだろうが、日本で地震や災害が発生するたび、首相官邸の特別対策室のメンバーたちは誰もが特殊な作業服に身を包み、厳粛な表情で公衆の面前に現れる。平時のスーツと革靴姿に比べ、この種の服装は尋常でない雰囲気をかもしだしており、十分に人の注目を集める。

 なぜ災害が起こるたび、日本の政府要人はこのような服を着るのだろう?

 ・・・・・え~と。つまりですね、この記者は、日本では災害が起こるたび政府要人が作業服姿になるのか? と疑問を呈しているわけです。

 まあ、言われてみれば最もな疑問です。記事では記者がなぜそんな疑問を持ったか明示していませんが、合理的に考えたみれば、被災地に視察に行くならともかく、首相官邸内でまで首相が作業服を着ている意味がわからないでしょう。

 確かにスーツよりは作業着の方が何かと動きやすいだろうが、いくらあちこち走りまわるからといって、首相官邸内や都内で服装の違いによってそこまで大きく行動に差が出てしまうことも考えがたい。それこそ、作業服を着なければならないほど震災の影響で首相官邸内も危険な状況なのか? 泥まみれなのか? という話です。

 ・・・・・・え~日本には合理性より大切な世間の目というものがありまして・・・・・・大災害後に例え作業服でいる意味はなくても、首相がスーツ姿でマスコミの前に現れたら、その後に起こるであろう反応は考えるだに恐ろしいのですよ・・・・・・と、記者の疑問に答えておきます。ははは(汗)

 ちなみに該当の記事では結論として

 日本人は何かをする時”形式”に気を使う。運動をする時には運動服、休閑時には室内服、災害対策時には災害対策用の服、といったぐあいに。これはおそらく日本人の性格、何かをするにはまず形から、と関係するのであろう。また、みなが同じ服装をすることによって容易に連帯感が生まれ、団結が強まる。

と、書いています。ははは・・・・・・(そしてその後に日本の作業服の質がいかにいいか語りだした)。

※以下、地震被害者の方には心理的負担を感じるかもしれない記述があります。(映画「唐山大地震」について)









「唐山大地震」は上映延期

 中国映画ファンにとってはとっくに旧聞のことかと思いますが、3月26日に日本公開予定だった大ヒット映画「唐山大地震」が上映延期となっています。確か地震の翌日あたりにもう上映延期の検討はされていたようですね。

「唐山大地震」公式サイト

 

 松竹側は理由を以下のように説明。

弊社では、この地震災害の被害状況を鑑み、被災者の方々、ご遺族の方々の心情を考慮し、   3月26日(土)に全国映画館にて公開を予定しておりました映画『唐山大地震-想い続けた32年-』(以下、『唐山大地震』)の公開を延期致します。

 『唐山大地震』は1976年に実際に発生した震災によって引き裂かれた、ある家族の32年にわたる絆と心の復興を描いたドラマであり、地震災害や被災状況を娯楽目的に製作したパニック映画ではありません。しかし、映画の中で描かれる唐山大地震と四川大地震の地震を再現したシーンや被災者の救出シーンなど一部の描写がこの時節柄上映するには相応しくないと判断し、公開の延期を決定致しました。

 実は私はこの映画が中国で上映されていた期間、ちょうど日本に帰国していたのですが、しかし映画のあらすじや中国で映画を見た日本人の感想を読むに、本当の問題(というのは語弊がありますが)は「映画の中で描かれる唐山大地震と四川大地震の地震を再現したシーンや被災者の救出シーン」ではないのではないかと思います。

 確かにこの映画はCGを使って地震を<リアルに>再現している点を予告編で強調されていましたが、実は観客の予想に反して地震そのものと救援活動のシーンはわずか数分とのことです。

 映画のメインテーマは地震によって崩壊された家族の、それこそ32年の歳月が流れても癒えない傷と母娘の和解、のようです。


 各感想ブログなどで散見したあらすじをまとめると、「主人公は平凡な4人家族の長女。しかし、大地震によって父親は倒壊した家の下敷きになり死亡。主人公と弟はがれきの下に生き埋めにされてしまう。やがて救援隊が到着するが、一人を救えばもう一人はがれきが崩れて死ぬという状況で、母親はどちらの子どもを助けるか決断を迫られる。母親は苦渋の選択で息子の方を助けてくれるよう頼み、その声は主人公の耳にも届いていた。死んだと思われた主人公だが奇跡に生存し、後にやってきた別の救援隊に救助され、その解放軍軍人の養女となる。地震後、娘を死なせてしまったと思う母は障害者となった息子とともに生き、主人公は自分を見捨てた母親を許せぬまま成長していく・・・・・・そして32年後四川大地震が起き・・・・・・」

 と、なにぶん見ていないので間違っている箇所もあるかもしれないが、だいたいこんな感じ。

 確かにこれは怖い映画です。

  もちろん数分とはいえ、地震の再現シーンは被災者はじめ多くの人にとって心理的負担が大きいものでしょう。

 だからどちらがどうとは言えませんが、メインテーマである長い長い(それこそ32年の)「震災後」の物語もまたキツイ。いまだ日本は震災のショックの中にあり、まだ「震災後」といえる段階ではないでしょう。それでもいつの日か「震災後」の時代を迎えるにあたって、果たしてこの映画が受け入れられるかどうかかさだかではありません。

 しかし、否応もなく、「震災後」の長く終わりの無い日々はやってきます。その時、ショック状態の時とはまだ別種の痛みが露になってくると思います。その中で、この映画によってその痛みを悪化させる人もいるでしょうし、絶対に見たくないという人もいるでしょう。しかし、逆にあえて見たい人、見ることによって救われる人もいるのではないかと思います。

 この映画は確かに「震災直後」よりも「震災後」において<危険>な映画だとは思いますが、いつの日か(映画館での上映は無理でも)レンタルビデオ化という形で日本でも見られるようにならないかな、と思います。


 ・・・・・・って言うか、あらすじまとめるだけでもちょっと心理的に負担がかかったので、やっぱり<危険>な映画ではありますね(なので、この部分は「続きを見る」に)。でもいつの日か見られるようになりたいです。

 


 

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