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2011年3月10日 (木)

『鉄道游撃隊』総合案内

Cap1275_2

種類:TVドラマ(全40話)

放映:2005年

原作:劉知侠『鉄道游撃隊』(1956年)

監督:王新民

シナリオ:李世明

俳優:趙恒煊(劉洪),張立(王強),劉長純(李正),史蘭芽(芳林嫂),王志鋼(李九),張亜坤(彭亮),韓福利(魯漢),劉凌志(小坡),鄧鋼(林忠),張春年(黄喜二),矢野浩二(岡村),武藤美幸(美恵子)


評価

ストーリー;★★★★★     キャラクター;★★★★☆

エンタメ度;★★★★★     文芸度;★★☆☆☆

萌え度;★★★☆☆       総合お勧め度;★★★★★



簡単あらすじ

 炭鉱と鉄道の街・棗庄。抗日戦争中、この街も日本軍に占領され炭鉱は摂取、鉄道は日本軍の物資輸送のために使われる。数年前に街を出た荒くれものたちの兄貴分・劉洪は八路軍に入り、抗日部隊を結成するために棗庄に帰還。日本軍のバックアップを受ける貿易会社兼特務機関の「洋行」襲撃によって武器を手に入れたことを皮切りに、6人の旧友たちと義兄弟の契りを交わし、そこに政治委員の李正が加わって、鉄道遊撃隊が結成される。「洋行襲撃」「憲兵隊との知恵比べ」「輸送武器・物資奪取」「客車の戦闘」「微上湖の戦い」「党幹部護衛」・・・・・・など伝奇的な活躍に彩られた鉄道遊撃隊の好漢たちの物語。



購入可能ショップ
:現在のところ取り扱っているショップ見つけられません(汗)。ご覧になりたい方は中国映画・ドラマ輸入ショップにご相談ください。同名の映画と同名TVドラマ(1985年版)がありますので、お間違えないようお気をつけください。





解説

・概要

※以下、小説の抗日部隊および小説上の話は「鉄道游撃隊」、実在したモデルの抗日部隊およ史実の話は「魯南鉄道隊」を主語として述べていきます。

 1959年の発売以来爆発的なヒットを記録し、新中国で最も著名な大衆小説の一つとなった劉知侠の『鉄道游撃隊』が原作。抗日戦争中に山東省に実在した抗日部隊「魯南鉄道隊」がモデルになっている(「魯」は山東のことを指し、「魯南」とは山東省南部のこと)。

 共産党の抗日闘争の一環として、日本軍輸送網である鉄道の破壊があり、「魯南鉄道隊」をはじめ各地で線路・橋の破壊,輸送物資奪取など鉄道に対する攻撃が行われた。これによって日本軍の部隊移動・軍需物資移送・華北の物資収奪は大きな支障をきたした。

 劉知侠は八路軍の文芸班の所属として戦争中に彼らの活動を取材し、戦後、「魯南鉄道隊」のメンバーの人物像を類型化し、水滸伝的章回小説の手法を取り入れて小説化した。同作品は、2回の映画,3000万部を売りあげた連環画(中国の漫画手法),舞台劇などさまざまなメディアに展開し、2005年版TVドラマも2回目のTVドラマ化である(ただし1回目のTVドラマは原作者にも不評なできであった)。モデルとなった実在の「魯南鉄道隊」のメンバーも戦後語り部として全国で自己の体験を伝え歩いている、という。日本でも1980年に翻訳出版されている。

 本作が一連の抗日ものと異なるのは、一般に共産党の抗日部隊が農村部を舞台に農民・学生で構成されていたのに対し、『鉄道游撃隊』では棗庄という比較的規模の大きい都市において炭鉱労働者・鉄道労働者で組織された抗日部隊が活躍する点である。農民・学生兵士のイメージが「清廉かつ艱難辛苦に耐える」のに対し、ルンペン・プロレタリアートである彼らは刹那的・堕落的・粗雑であり、作品前半ではしばしば彼らが賭博に興じ、酒に溺れる姿が描かれる。同作品はそんな一癖も二癖もある「好漢」たちが部隊に集い、知恵と度胸と特殊技術を生かして強大な日本軍と戦うという武侠小説の構造とともに、ダメ人間であった彼らが共産党の指導によって立派な抗日・革命の戦士に成長するという教化小説的側面を備えている。



・日本での翻訳

 日本では1972年、井上隆一氏によってボローニアブックスより日本語翻訳版が出版されている(1980年に竜渓舎より再出版)。

 井上氏は抗日戦争中は山東省で華北交通の区間長を勤めており、「魯南鉄道隊」とは対立する立場にあった。井上氏は前書きにて、当時は頻繁に起きていた鉄道破壊や物資が忽然と消える事件の真相がわからず戦後に本書に当たってやっと真相がわかった、と感慨深く書いており、また、この本に書かれていることは真実、とも書いている。

 かつて「魯南鉄道隊」の<敵>であった人が、戦後にその活躍をモデルにした小説を翻訳するとは不思議な縁であり、感慨深いものを感じる。



・抗日戦争中の山東省

 抗日戦争中の初期に他の華北地方と同様、国民党政府は山東省を放棄し、その際にいくつかの地方部隊が置き去りにされた。残された地方部隊のうちある部隊は抗日闘争を継続し、ある部隊は土匪化していった。日本軍は山東の主要都市を占領し、炭鉱や津甫鉄道をはじめとした鉄道路線を支配化においた。

 1939年、共産党の八路軍一一五師は山東に進出し、農村部に抗日根拠地を築き、やがて山東軍区を作り上げる。残存国民党部隊とは時に協力、時に敵対し、「摩擦」と呼ばれる軍事衝突もいくつか起こった。

 山東の情勢をカオスにしたのは、これら八路軍,国軍,日本軍および偽軍(傀儡軍)に加え、中国の中でも比較的多くの会道門(民間の宗教的自衛的相互扶助的秘密結社)その他の民間武装があったこと。八路軍,国軍,日本軍のどの勢力にとっても、これら無数の会道門と民間武装をいかに自陣営に取り込むかが、山東におけるイニシアティブを確保する上での重要な要素の一つであった。



・抗日闘争と鉄道攻撃(参考)

 『中国抗日軍事史』(菊池一也)では、魯南鉄道隊には直接触れないが、抗日闘争と鉄道の関係を以下のように述べられている。

 また、その後も八路軍による攻撃は継続され、正太鉄道の破撃戦(主力軍・民兵・民衆などが協力し、交通線・補給基地などを破壊する中共の戦術)では、娘子関を占領し十四、五の駅と拠点を奪回した。なお、八路軍による破撃戦には毎回、老若男女の民衆二~六万人が参加したという。そして四〇年十二月には①石徳線(石家荘ー徳州)の王家荘付近の路床十華里余を破壊し、レール四十余トンを奪い、②束鹿付近を強行突破し、石徳鉄道で五華里のレール三十余本、電線五百六十余斤、枕木二一六本を奪取、③高陽・保定などで公路数十華里を破壊し、電線二千余斤を奪った。

 では、なぜ交通破壊に固執するのか。戦術的に日本軍の兵士や物資輸送の主要動脈である正太・平漢・同甫などの鉄道、及び公路を破壊することで、日本軍の機動力を奪い、侵略拡大の阻止を目的としたことは明白であろう。では、奪取したレール・電線はいかに処理されたのか。甘粛省静寧では、「遊撃合作社」が民衆からレール・電線を買い上げたり、農具・食糧と交換した。四三年十二月晋冀魯豫辺区と太行軍区では、民衆に対してレール一斤ごとに五元支払うとした。このように、民衆にとって抗日活動と同時に、実益のある経済活動となり、かつ鉄・銅は武器・弾薬の生産の原料とされたのである。



参考サイト
http://baike.baidu.com/view/11195.html(中国語サイト)

(続きを読むになっていますが、続きはありません) 

 

あげ

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