2015年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ

ランキング

« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »

2011年2月

2011年2月25日 (金)

『最も失望させられた中国映画大賞』が発表

 2月22日、中国にて『最令人失望(最も失望させられた)』映画大賞、その名も『金掃箒(金のほうき)賞』が発表されたとのこと。

 この賞の実施は今年で2回目。2010年度に発表された映画を対象にしているらしい。それにしても『金のほうき』賞って名前・・・・・・掃いて捨てるような映画という意味だろうか?

 で、栄えある受賞作品・監督は以下の通り。

・最令人失望影片(最も失望させられた映画)→『孔子』『大笑江湖』『非2』

・最令人失望導演(最も失望させられた監督)→胡玫(『孔子』),馮小剛(『非2』)

・最令人失望続集翻拍影片(最も失望させられた続編・リメーク映画)→『唐伯虎点秋香2』


 あと『最も失望させられた男優・女優』賞もあったけど、なんかかわいそうなのでパスしときます。その『最令人失望女演員』の女性なんて、「彼女の笑う演技は泣いているようで、彼女の泣く演技は笑っているようだ。彼女が出てくるだけで、映画のぐだぐだぶりが増してくる」とか評されている。

 ほとんどの作品は私もどんなのか知らないのだけど、『孔子』はあんなに政府が後押ししていたのにねぇ(だからか?)。中国政府はどういうわけか、最近やたらと孔子を称揚(!)しているのですよ(批林批孔は黒歴史か?)。なにしろ『孔子』を見に行かせるため、同時期に放映されていた『アバター』に規制をかけたくらいです。

 ちなみにこの賞はある雑誌が主催しているのだが、残念ながら(?)受賞式には受賞者が誰一人現れなかったとのこと。なので、受賞カップを郵便で受賞者に送ってあげるのだそうです。

 ・・・・・・そして来年度の受賞作としては、まだ撮影している最中だけど共産党建党のドラマを描いた『建党偉業』のノミネートはきっと確・・・・・・あ、いえいえ、何でもありませんよ? 

2011年2月22日 (火)

お知らせ

 実は水木は今、海外にいるのですが、ココログへのアクセスが難しくなっています。

 以前この国に滞在した時も使っていたfc2ブログにアクセスできなくなるということがありました。同じ国に滞在する他の方からの情報でも、どうやら内容に関わりなくfc2ブログ全体がシャットアウトされてしまったようです。

 この時は自分のブログの管理画面にもアクセスできなくなりました。しかし、今回は公開しているブログページを見ることができなくなっただけで、管理画面へのアクセスおよび書いた記事のプレビューは見ることはまだできますので、単に回線の問題なのかもしれません。ただ、いつまた以前と同じように管理画面にもアクセスできなくなるかもしれませんので、それに備えて「はてな」ブログのほうに避難先を用意しておきました。

 もし管理画面にもアクセスできなくなったり、やはり自分のページを見れないことでブログ運営が困難になった場合は、半年後の帰国までの間、「はてな」の避難先で活動します。

 今はまだ「はてな」の方はプライベートモードにして、ココログで今まで通りやっていきます。しかし、いざ、シャットアウトされた場合には移動の告知もできませんので、一ヶ月以上更新がない場合には下記のアドレスの方も覗いてみてください。(「はてな」ブログもシャットアウトされた日には没弁法(どうしようもない)ですが)

移動先

ttp://d.hatena.ne.jp/jimobai/

頭にhをつけて飛んでください。

『狙撃手』総合案内

Cap137_4

種類:TVドラマ(全25話)

放映:2009年

監督:高希希

シナリオ:王宛平,丁丁

俳優:佟大為(竜紹鉄),于濱(洪大春),矢野浩二(芥川拓石),李依暁(九児),毛孩(石頭),邵峰(文軒)



評価

ストーリー:★★★★☆    人物造形:★★★★★

エンタメ度:★★★★★    文芸度:★★★★☆

萌え度:★★★★★★★★    総合お勧め度:★★★★★

※萌え度はゲージを振り切りました



簡単あらすじ

 中央軍(国民党軍または国府軍)の竜紹鉄は、ドイツの軍事学校で学んだ天才的狙撃手であったが、戦争に慣れることができず鬱々と退役する機会を待っていた。そんな彼の前に、生き別れの婚約者・蘇雲暁が上官・文軒の妻なって現れる。時を同じくして部隊内で深刻な情報漏えいが発生し、竜紹鉄はスパイとして文軒に疑われる。

 一方、日本軍は竜紹鉄に対抗するため、天才的スナイパー・芥川を当地に派遣。芥川の参戦によって、戦場は「死神の饗宴」とも言うべき悲惨さを増す。竜紹鉄は一心に自分を慕う少年兵・石頭や奇妙な信頼関係で結ばれた八路軍戦士・大春、ままならぬ恋に落ちた女八路・九児とともに戦いの中で成長していく。


入手可能ショップ:クイックチャイナ(http://www.quick-china.com/movie/detail/dj15913.html



解説

・舞台

 抗日戦争を題材にしたドラマ。部隊は山西省と河南省の境近くにある「中条山」付近。中国で言うところの「中条山戦役」、日本でいうところの「中原会戦」が行われた場所であり、ドラマ中で当該戦役が再現されている。

・歴史的背景

 1927年の国共分裂以来、革命路線の違いをめぐって十年間の内戦を続けてきた国共両党は、西安事変を機に内戦を停止し「抗日民族統一戦線」を結成。中国共産党の紅軍は「八路軍」として国民党政府軍に編入されるものの、指揮権は共産党が保持する。抗日戦争中、国民党政府軍は「正面戦場」で日本軍と大規模戦役を展開し、共産党は「敵後戦場」で日本軍の後方や占領地をかく乱した。国民党と共産党は抗日戦争中も「摩擦」と呼ばれる軍事衝突を何度か繰り返したが、基本的に終戦まで統一戦線を堅持し、共同して日本軍とあたった。

・中国と日本の軍隊編成

 中国の軍隊序列と名前、および相当する日本軍の序列は以下の通り。

軍ー師(師団)ー旅(旅団)ー団(連隊)ー営(大隊)ー連(中隊)ー俳(小隊)ー班(分隊)


・ドラマ中での国民党軍・八路軍・日本軍

 ドラマ『狙撃手』の舞台となった中条山付近には大きく三つの勢力、すなわち国民党政府軍,八路軍(および抗日根拠地政権),日本軍、が存在している。この三者の関係の妙がドラマを理解する上で重要なのでやや詳しく説明する。

 三勢力のうち日本軍は県城と呼ばれるその地方の中心都市を占領し駐屯。国民党軍と八路軍はその周辺の郊外・農村部をそれぞれ分け合うようにして駐屯している。また国民党政府軍があくまで臨時首都・重慶の中央政府の指揮下にあるのに対して、共産党は八路軍の担当地域内に抗日根拠地を築き独自の政権を運営している。ドラマ内での中条山付近の国共両党は互いの駐屯場所を尊重し、作戦行動上相手の区域の通過が必要な場合は、事前に通告し共同行動を申し出あっている。

具体的な駐屯部隊とその設定は

国民党軍→段之凡旅長というベテラン軍人率いる「段旅」が駐屯。中央軍,国民党軍,国府軍と呼ばれる。衛立煌がトップの第二戦区に属する。

 段旅長は軍事的な観点から八路軍との共同作戦に積極的であり、たびたび八路軍に武器弾薬を援助し、作戦の援護を依頼している。段旅には中央から特務組織「軍統」の文軒という男が派遣されており、情報管理・スパイと親共者の摘発を任務とする。文軒は軍事作戦の際には段旅長の部下だが、彼が「軍統」としての任務を遂行する時には段旅長と言えどもそのやり方に口を出すことはできず、両者は微妙な関係にある。

 段旅に所属する登場人物は、竜紹鉄(主人公・少佐),段之凡(段旅トップ),文軒(軍統),蘇雲暁(軍統),石頭(学生兵),銭国良(上等兵),方儀球(一等兵)。

八路軍→林団長という元教師出身の団長率いる「林団」が農村部の抗日根拠地に駐屯。統一戦線を堅持する立場から段旅との極めて良好な関係を維持することを重視。

 林団に所属する登場人物は、洪大春(連長),林団長,九児,二勇,大刀,胡子叔。

日本軍→いかにもたたき上げっぽい大野連隊長率いる「大野連隊」が県城を占領し駐屯。長年、段旅・林団と対峙を続けている。芥川は関東軍特殊部隊から派遣されて来ている。

 大野連隊に所属する登場人物は、芥川拓石(少佐),大野連隊長,岡崎。


・監督とテーマ

 監督は日本でも放映された/されている『上海灘』『三国志 Three Kingdoms』を手がけた高希希 。高希希監督は『狙撃手』のテーマは「反戦」だと言って以下のように述べている。

まず戦争の本質とは何か考えた。この戦争は中国人にそして世界中の人々に極めて大きな災厄をもたらした。この戦争と私達はどう向き合うべきか? 私の理解するところでは、戦争には勝者はいない。(中略)それゆえ戦争は中国人に巨大な苦痛をもたらした。そして日本人にも大きな苦痛をもたらした。彼らは侵略者ではあるけれども、その点においては同じである。私はそう思うゆえに、ある希望をこの作品のテーマに込めた。それは、私たちに必要なのは平和であり、戦争はいらない、武器を捨てよう、ということだ。このような反戦の心を持ってテーマと向き合い、それをテーマにこめた。私たちはこのテーマが価値あるものとみなされ、あるいはテレビドラマのテーマの一つとして浸透するよう願っている。(http://ent.qq.com/a/20090928/000429.htm

 私は、戦争という残酷な時代において愛は贅沢品であると思う。まさしく、愛が贅沢なものになってしまうということを描くことで戦争がいかに残酷なものであるかを表現しようと思った。今の若い人々に言いたいのは、平和を守ろうという言葉は理念の上ではとても簡単である。だから私はドラマ中でいくつもの愛情物語を引き裂いてみせた(中略)実際、私達はヒロインを女神のような存在として設定した。美しく、無垢で、純潔であった彼女が最後、戦争によって破壊されたことは、人々の胸にショックを与えたことであろう。このような感情を通じて、「狙撃手」を通じて、武器を捨て、戦争を捨て、私達は平和を守らなければならないのだと訴えた。(http://ent.qq.com/a/20090928/000429_4.htm




参考サイト
http://baike.baidu.com/view/32412.htm(中国語サイト。「狙撃手」内の下の方にある「内地電視」項目をご覧ください。



以下、腐女子的な内容となります。

 

続きを読む "『狙撃手』総合案内" »

2011年2月11日 (金)

映画・ドラマで学ぶ中国語(3) クライミング・イン・ザ梁山泊

※注:ブログ主は中国語初級者です。けっこう推測を交えて書いているので、間違っていることもあります。


 

 今回は『西安事変』の楊虎城のセリフより、ある「成語」について。

楊虎城「天不由人啊  逼上梁山 汉卿 干吧」

仮訳「『天というものは、人の思うとおりにはならない。追いつめられて梁山泊に逃げ込む』だ。漢卿、やろう」


・天tian(1)不bu(4)由you(2)人ren(2)=天は人の思い通りにはならない

→どうしようもない

 辞書を引くと「天時不由人」という言葉があり、意味は「天の時というものは思い通りにならない」。ここから「時」が抜けて「天は人の思い通りにならない」という意味になると思われる。

 このまま「成語」として訳してもいいけど、その持つニュアンスを汲み取って「ものごとが自分の自由にならない(うまくいかない)」という訳にもできるだろう。場面の状況に合わせ、似た意味の言葉にしていけばいいと思う。

 「天不由人」だけで一つの言葉(成語)となっていると思うが、分解して見てみると

・天=空や天気の意味があるが、この場合は人の力ではどうにもならない超越した存在,神または運命という意味だろう。

・由人=人の思うとおりになる。「不」がつくと、人の思い通りにならない、という意味になる。




・啊a(軽)=感嘆詞。ああ~、~だなあ、などの意味。




・逼bi(1)上shang(4)梁liang(2)山shan(1)

 これは成語だが、その訳を書く前に一つずつ見ていこう。


・逼=迫る,追いつめる,無理に・・・させる。というように自己の意志では必ずしも了承していないまたはある条件が起きなければしなかったであろう行為を、他人や周りの状況によってさせられることを指す。

・上=「上」にはさまざまな意味があるがこの場合は、高いところへ登るまたは上がるという意味である。

・梁山=中国の代表的な古典『水滸伝』で108人の反乱者が集まった「梁山泊」のことである。転じて豪傑が集合する場所を意味する言葉にもなっている。

 というわけで、「逼上梁山」は「追いつめられて梁山泊に登る」ということになる。


 成語としての「逼上梁山」は辞書によると

①追いつめられて窮余の策として梁山泊に逃げ込む。

②追いつめられてやむなく反抗する

③のっぴきならず悪に走る

という意味がある。


 実は私は『水滸伝』ってちゃんと読んだことないのだけど・・・・・・どうも梁山泊に集結した108人の好漢たちにはそれぞれ通常の社会で平穏に生きることができなくなってしまった理由があり、それで梁山泊に上って官軍と戦うことになったらしい。

 つまり、彼らに何かしらの外的要因が作用しなければ、好き好んで反乱行為は起こしていなかったと言えると思う。だとすると「逼上梁山」は自分達の良いとは言いいがたい行為が、あくまで(往々にして理不尽な)何らかの事態に対するリアクションであることの表明と言える。逆に言えば、真に望むものは平穏無事に過ごすことであったということだ。


 ドラマ中でこの台詞は、張学良が再三「内戦停止、一致抗日」を訴えても蒋介石に相手にされなかったため「最後の手段」を具体的に計画し、それでも決行前の最後の機会と今度は楊虎城を説得に赴かせたがやはりだめ。そうして説得に失敗した楊虎城が張学良にかけた言葉である。

 自分達だとてこのような手段がベストだとは思えないが、今までさまざまな道理を尽くしてきたのに蒋介石こそそれを理解せず、かえって自分達を追い詰めている。すでに他に道はなく、しかもこのような事態を招いたのは(自分達にこんなマネをさせようとするのは)蒋介石自身が招いたことである、と言っているのだ。

 これだとちょっと責任転嫁っぽく聞こえるが、ここで楊虎城は、すでに決行を決めているがまだ蒋介石に執着を残しているように思えた張学良にダメ出しをする、あるいは精神的負担を軽くするためにこの成語を持ち出したのだろう。また、自分達が本来望んでいたのは平穏であり穏当な手段であり、血に飢えて好き好んで暴力的手段を行使するわけではない、ということをはっきりさせておくことは反乱者にとっては重要なことである。

 そしてこの後、二人は「西安事変」を起こすのである。



・漢han(4)卿qing(1)=張学良の字。



・干gan(3)=する、なす。

 いろいろな意味があるが、この場合は「する」。何をするかと言えば、会話をしている楊虎城と張学良の間でははっきりしていることであり、なおかつはっきり口にするのははばかられること、すなわち「蒋介石を監禁して抗日を迫る」ことである。

 ふだんの会話では、お互いに何をするか了解しあっている間柄で、わざわざ口にだして言うのは野暮な状況の時に使えるだろう。



・吧ba(軽)=~しよう、するぞ。命令文で命令の語気を弱める。


 というわけで、楊虎城の台詞は、故事成語っぽい雰囲気を残して

楊虎城「『天は人の思う通りにはならない、迫られて梁山泊に上る』ということだ。漢卿、やろう」

 でもいいいし、もう少しシンプルに

楊虎城「もう他に道はない。漢卿、やろう」

でもいいんじゃないかと思う。

« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »