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2011年1月

2011年1月31日 (月)

今後の予定と中国映画・ドラマ情報

 以前、今後レビューして欲しい中国ドラマのリクエスト募集をかけていましたが、あれはいろいろと(予想通り)残念な結果に終わってしまったので、私の独断により決定いたしました。


 今後ここで紹介していくドラマは『狙撃手』『鉄道遊撃隊』です。


 ・・・・・・どちらも抗日戦争を題材にしたオリジナル(毛沢東など史実上の人物がメインではない)ドラマなので、ちょっと偏ってしまうというか(今までも偏っていましたが)、毛沢東とか見たい人には申し訳ないかとも思いますが・・・・・・2003年放映の『延安頌』がますます紹介するタイミングを逸したままになってしまいますが・・・・・・林彪が出てこなくて私の中の林彪成分が足らなくなってしまうかもしれませんが・・・・・・まあ、両作品とも最高におもしろい作品なので。

 『鉄道遊撃隊』はまだ6話までしか見ていないので、今後の展開がコケないか心配は残るものの、6話まで見た感じでは完璧な当たり。このおもしろさ、ハンパじゃない、と毎回ワクワクしながら見ています。



 さて、いつもレビューに追われていてなかなか言及できませんが、簡単に今後日本で放映される(または今している)中国映画やドラマ、そして新作について書いていきます。




・『十月囲城』=『孫文の義士団』公開


 映画館で<500人の刺客団VS8人(←だったかな?)の義士!>とかいう煽り文句の予告があって、いったいどんなトンデモギャグカンフー映画だ! とか思ってたら・・・・・・大傑作でしたね。間違いなくお勧め作品ですよ。


 清朝打倒のため香港に革命蜂起の密談をするためにやって来た孫文。それに対して清朝は500人の刺客を香港に派遣。さまざまな事情から孫文を守るため集う市井の人々。彼らは本物の孫文が密談をしている一時間、偽の孫文で刺客団の目をごまかし香港中を逃げまくるが・・・・・・。

 まあ、清朝も孫文一人に500人の刺客を放つくらいならもっと別のことに金を使えよと思います。だから滅ぶんだよ・・・・・・。

 

 「東京・中国映画週間」で先行上映された時は、字幕の日本語が(フリーダム過ぎる的な意味で)話題騒然となったようですね。私は見ていないけど、なんかシリアスな場面で字幕がオネェ言葉になっていろいろぶち壊されたようで。

 ところで、今日本公開版の公式サイト見てみたらこんな特別チケットがあるようです。


「辛亥革命百周年! ”孫文パワー”があらゆる災厄からあなたを守る!」


・・・・・・ええと、監督自筆の文字が入ったお守り風のチケット・・・・・・。って、映画の中で「孫文パワー」は誰一人守っていないとか、そもそも映画の内容と照らし合わせれば不吉すぎるパワーにしか思えないんですけど?

映画公式サイト




・アイドル化する革命映画『建党大業』

 中国政府は建国60周年の2009年に大作『建国大業』という第二次国共内戦から建国までを描く大作映画を製作しましたが、その成功に図に乗ってを受けて今度は共産党結成と初期群像を描いた『建党偉業』の製作を決定。



 そもそも今時『建国大業』がどうしてあんなすごい興行成績を収めたのか自体不思議だった(ある方の「党員全員に見るのを義務付けたんじゃないか」という推測を聞いて一応納得したけど)私は、ぶっちゃけ「もうやめとけよ・・・今度こそコケるから」と思っていました。が、向こうには秘策があったようです。



【華流】ユンファにアンディ…映画『建党偉業』豪華スターが共演

 なんと、青年毛沢東役に従来の「毛沢東役者」ではなく華流スターの劉[火華]を起用。そして青年周恩来役は『建国大業』で蒋経国役を務めた陳坤。

 恥ずかしながら私は華流スターに疎くて最近まで知らなかったのですが、お二人ともトップスターらしいですね。特に劉[火華]は日本にも多くのファンがいるほど。



 そう言えば『建国大業』の時も知り合いの中国人(20歳女性)が、「みんな有名なスターがいっぱい出るから見に行くんだよ。内容はよくわからなかったけど☆」と言っていたけど、(笑い話にはしていたが)あんまり重視してなかったけどあの興行大成功の秘密の一端はそれだったのかもしれません。

 確かに調べてみたら『建国大業』には紅軍兵士や新聞記者、国民党関係者などに人気スターをバンバン起用していました。ほとんど一言二言台詞があるだけの端役ですけど。私はあの映画を見ていて、どうしてここでこの人物がクローズアップされるのかわからない不思議な場面が何度もありましたが・・・・・・つまり華流スター(のコスプレ)を見せてくれていたのね。


 それでも『建国大業』ではまだ毛沢東,周恩来,朱徳はベテランの「専門役者さん」をしっかり据えていましたが、『建党偉業』ではとうとう(革命映画的に)禁断の配役に手を出したようです(決して若い頃の毛沢東を専門で演ずる役者さんがいないわけではないのです)。

 また、これはあるブログの情報ですが、中国では毛沢東を「アイドル」に演らせることに対する批判も一部では出ているとか。


 かつてシナリオライターの王朝柱は、革命の指導者の個性を大胆に強調し(=キャラ萌え効果)、史実をドラマチックに展開させる手法で、一般中国人の「革命ドラマ」離れに歯止めをかけました(と思う)。そして『井崗山』では「弱い毛沢東」(=毛沢東のお姫様化)に着手。で、今度はトップスター起用で若者の「革命映画」離れにストップをかけるつもりなのでしょうか?

 「革命映画」離れを止めたいならはっきり言って方向性が間違っていると思いますが(映画は成功するでしょうけど)、「毛沢東がいかに表象されるか」という問題を考える上では興味深いですね。


 ・・・・・・まあ、DVDになったら見てみようかとは思います・・・・・・どうせ共産党成立期じゃ林彪はまだ子どもで出てこないだろうし・・・・・・や、でもこの時期だと林彪の二人の兄がもしかしたら出てくるかも? だったら並んででも見る!・・・・・・でもいつもこの時期の映画・ドラマ漁っても影も形も見えないんだよな・・・・・・。




・『狙撃手』と『三国志』




 これも最近知ったのですけど、昨年中国で話題になっていた大作ドラマ『三国志』が日本でもBSフジにて放送中とのこと。

 ・・・・・・実を言うと、私あんまり三国志には興味持てないのだけど、この『三国志』の監督さんが今後取り上げていくドラマ『狙撃手』の監督である高希希(ガオ・シーシー)です。

 そして、私がうっかり惚れかけた『狙撃手』のサブキャラ・洪大春役の于濱も曹丕役として出演! 于濱は高希希の作品にはほぼ必ず起用される役者さんだというから期待していたよ! もう彼が出てくる場面だけでも見たいが・・・・・・中国のサイトチェックしたらあんまり着物が似合ってない・・・・・・。う~ん、彼は二十世紀以降の人間の役はステキなんだけど・・・・・・。

 とりあえず『三国志』見る皆様は、イケメンと噂の呂布だけではなく、曹丕にも注目してあげてください。

于濱について(中国サイト)、于濱かっこいいよ于濱!




 ・・・・・・結局長文になってしまった。

2011年1月30日 (日)

『井崗山』33話~35話

あらすじ


 敵の暗殺者に襲われる朱徳と妻の若蘭。若蘭は捕まり惨殺される。気落ちして会議にも出てこない朱徳を皆は心配するが、新たな戦いを前にして朱徳は復帰し、軍を率いて江西省の瑞金に新根拠地の足がかりを築く。新たな地に落ち着いた朱徳は蘭を育てて亡き妻を偲ぶ。

 そこに井崗山を撤退した彭徳懐が合流し、毛沢東・朱徳・彭徳懐は再会を喜ぶ。その直後に、ソ連より帰国したての劉安恭が中央より派遣されてくる。劉安恭は朱徳・陳毅とも旧知の仲であった。彼は中央の周恩来らが起草した指示を盾に農村に根拠地を建設するという毛沢東の路線と激しく対立する。それに対して朱徳は中央の命令を尊重する立場から逡巡し、陳毅はこの決議はだいぶ前にあげられたもので現在の状況の対応していない、と反論する。

 状況を憂慮した毛沢東は彭徳懐・林彪とも話し合って二人の支持を取りつけ、彭徳懐の井崗山奪回の願いも聞き入れる。彭徳懐は王佐と協力して井崗山を奪還するが、その時一連の虐殺で井崗山の人口は3千人から6百人余りにまで減少していた。

 毛沢東と劉安恭の対立はますます深まり、劉安恭は全体大会で紅軍の将兵たちにロシア革命の成功例から都市革命の必要を説き、「農村にどんなマルクス主義があるというのか」と毛沢東を批判する。紅軍内の混乱が収まらないため選挙が実施されるが、その結果、毛沢東は紅軍の指導者層からはずされてしまう。

 朱徳と陳毅は毛沢東と話し合いに行くが、三人の話はすれ違い決裂する。毛沢東は根拠地の静かな場所でしばらく隠棲することを余儀なくされる。毛沢東は賀子珍にソ連に留学に行くことも考えている、と告げるが、賀子珍は怒って泣きながら出て行ってしまう。

 荷物をまとめ、一人隠棲場所に向かう毛沢東。その途中に突然賀子珍が現れる。賀子珍は結婚を申し込み、毛沢東はそれを受け入れて隠棲先で二人で暮らし始める。

Cap1269

 しかし、ほどなくして毛沢東はマラリアを患い重態に陥る。林彪・羅栄桓曽士岐ら毛派の者たちも紅軍の新たな遠征に出なければならず、賀子珍や残る栗裕らに毛沢東を託して出発する。

 朱徳は毛沢東と決裂したことを内心悔やみ、陳毅は軍事会議のため上海に向かう。上海で陳毅は周恩来と会談し、周恩来はあの決議文がすでに情勢から遅れたものだったことを認め毛沢東が紅軍の指導者に戻ることを承認。周恩来はもし毛沢東との関係がぎくしゃくしているなら他の場所での仕事を用意することを陳毅に提案するが、陳毅は紅軍に戻り自ら毛沢東に復帰を促す役を引き受ける。

 賀子珍と栗祐は医者と薬を探して奔走し、紅軍の曽山は犠牲を払いながらも街に潜入してマラリアの薬を手に入れ、毛沢東は回復に向かう。

 一方、劉安恭は戦いの中で無謀な作戦を実行し、紅軍に多くの損害を出し自らも戦死してしまう。

 療養中の毛沢東と賀子珍の元に井崗山の赤衛隊長であった姜有田が訪れる。姜有田は張子清方小鳳ら多くの者が戦いで命を落とし、さらに袁文才と王佐が不当に殺されてしまったことを告げる。毛沢東と賀子珍は二人の死を嘆き、過ちを悔やむ。姜有田は井崗山の住民達から託された井崗山の土を毛沢東に渡す。




感想

 ・・・・・・いや、もう何もとくに言うことがないんだけど・・・・・・。

 中央からやってきた物事の道理がわからない一発キャラ的な存在が毛沢東をパージするって展開、これで何回目ですか? 36話ドラマで3回目ですよ? 史実としてそういうことがあったから仕方ないかもしれないが、この「すべては毛沢東の正しい路線を理解しない頭の固い中央が悪いんですう」的表現はなんとかならぬものか・・・・・・なんともならないだろうな。


 袁文才と王佐の死の報が35話で毛沢東にもたらされるのだけど、このあたり彼らの死をどう描くのかちょっと興味があったがなんと・・・・・・すっとばした!

「不当に殺された」とはあったけど、いったい何があって誰が殺したのかとか一切言及無し。そうきたか・・・・・・一応、中国でも一般向けの歴史の本でもこのあたりのこと、どうして殺されるに至ったのかとかはちゃんと触れられている。本はいいけどTVはNGですか? 

 ・・・・・・にしても32話で参謀長(袁文才)が勝手にいなくなっているのに、35話まで誰一人としてそのことに触れないってのもすっごい不自然だよね。


 亡き妻を偲んで蘭(?)を育て始める朱徳はちょっと可愛かった。その後、この鉢がいつも朱徳が座る席のそばに置いてあるのがいいな。

1262


 そして34話でついに毛沢東と賀子珍が結婚・・・・・・あれ?あの二人ってもっと前に結婚してたんじゃなかったけ? という疑問を置き去りにして、急に賀子珍は所帯染みてくる。

 でもそれと同時に、結婚して急に美人になる賀子珍! 今までもなかなか可愛い子だったけど、どちらかというと「お転婆娘」というか「少女戦士」的な感じのする子どもっぽくもあり少年っぽくもある子だったのが、グンと大人びた美人になった。

Cap1265

 天真爛漫な少年のような賀子珍が好きだけど、これはこれでいいな。こういう美人は好感度高い。


 で、新婚早々マラリアでぶっ倒れ賀子珍に看病される毛沢東。林彪や羅栄桓ら毛沢東派の紅軍若手士官らもみんな心配しているのだけど、彼らは新しい戦いに出陣せねばならず、後を賀子珍に託す。

 そこで十数人の若手士官らはいっせいに賀子珍に向かって敬礼し、一人一人順番にこう声をかける。

「嫂子(サオズ)、ご苦労様です!」

 ・・・・・・嫂子?

  嫂子ってのは「義姉さん」と言う意味で、つまり兄貴の嫁を呼ぶときの言葉。毛沢東はみなの兄貴分なのでその妻である賀子珍が「義姉さん」という理屈か?

 それにしても他の人はともかく林彪までが賀子珍を「義姉さん」と呼ぶのは違和感が・・・・・・林彪の方が年上だろ・・・ってその場にいる全員が賀子珍より年上か(それでも兄貴の嫁は義姉だけど)

 でも、どちらかというと「義姉さん」より「姐さん」の方がしっくり来る場面だ。

「姐さん、ご苦労様です!(毛アニキのことを頼みます!)」みたいな。







ピックアップ場面

 今回は毛沢東と賀子珍が結婚したシーンをピックアップ。はっきり言って時期的に史実と異なるが、でもこれはこれでなかなか良いシーン。

 紅軍の指導者から追放されてしまった毛沢東(←何回目?)の元を訪れる賀子珍。(言い忘れていたが)賀子珍の公的な身分は「前敵委員会(一種の軍事委員会)」の秘書である。

毛沢東「しばらく農村を調査して、その後、出国する」

賀子珍「出国? 本当に外国へ行くの?」

毛沢東「前敵委員はすでにソ連留学の名簿に私と江華の名を加えている」

 賀子珍、涙を流す。

賀子珍「そんなの、ただの逃げよ!」

(中略)

賀子珍「一人で行くの?」

毛沢東「竜達(毛沢東の護衛)を連れていく」

賀子珍「あなたがいなくなった後、私はどうすればいいの?」

毛沢東「・・・・・・現在、前敵委員の書記は私ではなく陳毅だ。君は前敵委員の秘書なのだから、これからは彼の下で働きなさい」

賀子珍「・・・ああ、そう。なら、彼を探しに行ってくるわよ」

毛沢東「あっ・・・・・・」

1261

賀子珍、怒り泣きしながらその場を去る。毛沢東、一瞬追いかけかけるがその場にとどまる。

 

 と怒って出て行ってしまった賀子珍だが、荷物をまとめ隠棲先に向かう毛沢東の前に再び現れる。

毛沢東「ああ、見送りにきてくれたのかい」

賀子珍「いいえ。私は結婚しに来たのよ」

毛沢東「結婚?」

賀子珍「そう」

毛沢東「・・・そ、そうか。それで、誰と結婚するんだい?」

賀子珍「あなた」

毛沢東「・・・・・・・・・・・・俺?」

賀子珍「そうよ」

毛沢東「・・・・・・・・・・・・・・・・子珍。私たちは二人とも党の幹部だ。結婚には組織の批准が必要だ。しかし、今の私は・・・・・・」

賀子珍、カバンからやおら紙を取り出す。

Cap1266

賀子珍「はい、これ。前敵委員会書記の陳毅同志直筆の結婚許可書よ。これでいいでしょ?」

毛沢東「結婚許可書」を受け取り眺め、呆然としてタバコを手から落とす。

賀子珍「どうしたの? 前敵委員書記の字を忘れたの?」

毛沢東「あ、い、いや。し、しかし私は今からここを出ていかなければならなくて・・・・・・」

賀子珍「『鶏に嫁いだら鶏についていく、犬に嫁いだら犬についていく。猿に嫁いだなら山に入る』。あなたがどこへ行こうと、私はあなたと結婚するわ」

毛沢東「・・・・・・」

賀子珍「・・・・・・」

毛沢東「・・・・・・しかし、私は何も準備していない」

賀子珍、連れてきた馬に駆け寄り荷物から花輪を取り出す。

賀子珍「準備なら私がしてきたわ(我准备好了)!」

Cap1268

毛沢東「(笑って)子珍。私の故郷では新婦は花篭に乗る。しかし、今の私にはただ君をあの馬に乗せてやることしかできない。しかも、今の私には自分の家もない」

賀子珍「私と一緒なら、どんな場所だってそこが私たちの家よ。一緒に帰りましょう」

毛沢東、賀子珍の手から花輪を受け取って彼女の頭に飾る。

Cap1275

毛沢東「行こう。私たちの家へ」

 毛沢東の退路をことごとく断ち切ってから結婚を迫る賀子珍! 意外と策略家だったらしい。何気に狼狽している毛沢東も笑える。

 「準備なら私がしてきたわ!」が特にウケる。

 毛沢東にこれからは陳毅の下で働きなさい、と言われて「いいわよ、なら彼を探してくる!」と言って出ていったのは怒って自棄になったわけじゃなくて、結婚許可書を発行させに行ったのか・・・・・・それにしても

陳毅は毛沢東の意思を一言も確認しないまま結婚許可書発行しとる!

 いやいや、この裏では賀子珍のどんな恐ろしい脅迫にでもあっていたのか(なにしろ夜道で義兄に後ろから頭に銃をつきつけた賀子珍のことである)。

陳毅「賀、賀子珍同志、ま、待て、話せばわかる、話せば・・・・・・あー!」

・・・・・・という光景をちょっと想像してしまった。

 なんにしろ、けっこうお似合いカップルだと思った。

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2011年1月26日 (水)

中/国/映/画・ド/ラ/マランキング(個性キャラバージョン)

・・・・・・さんざん悩んでよっぽどやりたかったけど、「腐女子&萌えバージョン」のランキングは自粛することにしました。

 う~ん、やっぱりパスワード制限もかけられないブログで、初めからそれ用に作られたわけではない作品群(まあ『狙撃手』は明らかに狙っている部分があるけど)をそんな目で紹介しちゃまずいよね・・・とかろうじて理性がギリギリストップかけました。(すでに作品の選定も済んで記事も書きかけていたが)

 って言うか、もう最近の各エントリーの腐女子モードエントリでは、いくら先に読者に注意を促したり反転させているとはいえだいぶ「自粛」などというもんから遠ざかっているな・・・・・・。

 まあ、それはそれとして。

 せめてもの代賞として中国の映画・ドラマに出てくる個性的なキャラクターを属性分けして、特に強烈な連中を順にランクづけしてみます。これまたどこにも需要はない企画であることはよく理解していますが。

 でも、中国映画・ドラマの個性炸裂なキャラのことを知って、中国映画・ドラマに興味を持つ人もいるかもしれないし(←と一生懸命意義を見出してみる)

 属性とは例えば「最強」とか「熱血」とか「ツンデレ」とか痛々しいオタク的観点に基づくものですどこが自粛してんねん!とかいうツッコミは無しで「美人」キャラ部門なのに当然のように男しかいない点も気にしないでいただきたい。

 前の記事では単語検索で不運にもここにアクセスしてしまった人がけっこういるので、せめてもの良心でタイトルに斜め線引いておきます。(それにしても前の記事の「2010」てtのは看板に偽りありだったな)

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2011年1月10日 (月)

『井崗山』29話~32話

あらすじ

 彭徳懐らは井崗山行きを反対する者を排除して、毛沢東と合流を果たす。しかし、何鍵軍の侵攻と物資の欠乏する井崗山でどうやって冬を越すかという問題も浮上していた。

 時を同じくしてソ連で行われた中共六大(中国共産党の六回目に全体会議)の決議文が、六ヶ月遅れで井岡山にも届けられた。さっそく会議を開く毛沢東だが、決議文のある箇所を目にしたとたん、一次休会にして朱徳陳毅を呼び出す。その決議文には、「土匪との関係を整理するように」と、袁文才王佐の粛清を命じる部分があった。

 毛沢東は決議文のこの部分は皆に秘密にすることにし、会議の議題を何鍵軍の侵攻とどうやって冬を越えるかに変えることにする。朱徳は少数の部隊だけを井崗山に残し、主力は下山して侵攻していく敵を背後から攻撃する作戦を提案し、毛沢東と陳毅も賛同する。

 毛沢東らは井崗山の守備部隊に彭徳懐の部隊を任命し、彭徳懐も快諾する。しかし、彭徳懐の部下達は、死地に追いやられるようなものだ、と大いに不満を抱く。同時に、毛沢東は袁文才を紅軍の参謀長に任命して紅軍主力とともに下山するよう命じ、王佐には彭徳懐とともに井崗山を守るよう命じる。

 王佐は紅軍が下山することにも袁文才を連れていくことにも不満を感じ、袁文才は決議文が届いて以来毛沢東らの態度が何かおかしいことに不安を覚える。二人は毛沢東に真意を尋ねに行き、それに対して毛沢東は二人への感謝の気持ちと信頼、そして今回の作戦は大局を考えてのことであると説明し、二人も納得する。決議文のことを知った賀子珍は、毛沢東が二人を保護しようとしているのだと解釈する。

 下山の夜、毛沢東は住み慣れた八角楼や井岡山の人々に別れを告げる。その井岡山に押し寄せる何鍵軍によって、紅軍本部をはじめ拠点は次々攻略されていく。さらに張開財林若娜が何鍵軍の道案内を務めたため、「天然の要塞」と呼ばれる井崗山の地形ももはや要をなさなくなる。一方、山を下りた紅軍主力も民衆的基盤のない地域で苦戦を強いられていた。

 前後から敵の攻撃を受けることになった彭徳懐は戦闘の継続を断念。張子清ら負傷兵を井崗山に潜み残る王佐の部隊に託して山を下りる決断をする。

 井崗山では何鍵軍が民衆狩りをはじめ、多くの人々が殺されていった。赤衛隊の姜有田の妹は陳開財に捕まり紅軍幹部である張子清の隠れ場所へ連れていくよう迫られるが、わざと崖っぷちに連れ出し油断した陳開財を自分もろとも崖下に落とす。方小鳳はおとりとなって林若娜をおびきだし、自爆して彼女を倒す。姜有田に連れられて逃げる重傷の張子清は、あくまで自分をかばおうとする姜有田を救うため、隙をみて自ら行方をくらます。そして何鍵軍に捕まった袁文才の妻・梅香は生き埋めにされてしまう。急を知った王佐は息も絶え絶えの梅香を助け出す。

Cap1236

生き埋めにされる梅香

 井崗山陥落の報に驚愕する袁文才。しかし他の紅軍幹部は今後のことを話し合うだけ。袁文才は井崗山の奪還を毛沢東に願い出るが、今は不可能だと言われてしまう。

 失意の袁文才は、古い部下の鉻甫から例の決議文に「土匪の頭目はすべて殺すように」とあったこと、そして毛沢東が自分を一緒に下山させたのは自分を守るためであったことを知る。しかし中央からの命令では毛沢東も自分を守りきれないだろうと悟った袁文才は、彼の負担にならぬため、自ら井崗山に去る決心をする。

Cap1245

毛沢東の家の前で立ち尽くす袁文才

 袁文才は中には入らずただ毛沢東の家の壁越しに最後の別れを告げるが、ちょうど出てきた賀子珍に見つかってしまう。袁文才は何気なさを装って、賀子珍に伝言を託しそのまま去っていってしまう。

 一方、ソ連では毛沢東らの元へ派遣されることが決まった劉安恭と都市暴動路線の失敗からソ連で学習中の瞿秋白が再会。帰国したら都市で次々と暴動を起こすと語る劉安恭を瞿秋白は批判するが、劉安恭は受けつけない。



感想

 今回は紅軍の井崗山放棄と国民党軍による井崗山の民衆殺戮、そして袁文才の離間というストーリー。


 あいかわらずつツジツマ合わせに必死だが、どう考えても紅軍主力が下山したのは、背後から何鍵軍を撃つためじゃなくて井崗山の放棄以外の何者でもないようにしか見えんな。あと、追い詰められた紅軍兵士が自分の死と引き換えに敵を倒す(8割がた敵を巻き込んだ自爆というパターン)というのはこういうドラマのお約束だが・・・・・・にしても大人の登場人物がやるのはともかく、子どもの登場人物にまで同じことさせるのはやめれ(`Д´)。たとえその子の意思だとしてもそれを肯定的賞賛的描くのはNGやろ! って言うかそもそも描くな!子どもがマネしたらどうするんだ! ・・・・・・って言うかイザという時にはマネして欲しい感じがしまくって嫌。



 そして、この井崗山に残された民衆や紅軍兵士の悲惨な「英雄的奮戦」が一通り描かれたところで、場面は井崗山の陥落を知った(下山した)紅軍幹部たちの会議の場に移るのだが・・・・・・何と言うか、袁文才を除く紅軍幹部たちの誰もがべつにそれほどショックを受けていない、受けているかもしれないが全然それが伝わってこない、という不思議なシーンが。

 (私の中国語能力が低いので間違っているかもしれないけど)ある者は「まあ、(物資欠乏の)山を下りたのは間違いじゃなかった」(←これは毛沢東から批判されたが)とか言い出すし、ある者は「井崗山で我々は多くのことを学んだ」とか総括始めるし、毛沢東なんか「井崗山のことは永遠に忘れない」的みたいなこと言い出すし・・・・・・こうなるとみんなの話を聞いている袁文才が呆然としているのは、単に井崗山陥落にショックを受けているだけじゃないように思える。

 それにしても、ついさっきまで井崗山に残された人々の悲惨極まりない戦いが描かれた直後のシーンで、「ああやっぱり陥落しちゃったか、ま、仕方ないよね」的雰囲気の紅軍幹部たちのシーン持ってきて、一人まじめに嘆いている袁文才をスルーして「これまでの教訓と今後のこと」とか完全に「井崗山は過去のこと」モードの話に移るとは・・・・・・

視聴者の反感買いまくり!

う・・・ん、毛沢東らへの反感に視聴者を誘導する監督と脚本家の意図がまったくわからない。もしこんなドラマ構成で視聴者が毛沢東らに好感を抱くとでも思っているなら相当その感覚が問題だが・・・・・・




 その後、傷心の袁文才は中共中央から自分に対する粛清命令が来ていることを知り、ついに紅軍を離れ勝手に井崗山に帰ってしまう。

 さて、このシーンは、袁文才役の役者さんの名演もあってドラマ中の白眉とも言えるシーンで、素直にドラマとしてみれば大変感動的な場面だ。・・・・・・・だが、何と言うか素直に感動してしまうのはちょっと倫理的な問題があると思う。

 素直に袁文才の運命について涙にくれたいが、感動に浸る前にやはり言うべきことは言っておこう。



 袁文才が紅軍ひいては最愛(←マジで)の毛沢東の元を去ることにしたのは、実は「ここにいるとヤバイ」という自己保身でも「ひたすら尽くして来たのにこんな仕打ちするなんて」という恨みからでもないらしい。彼はただ一言だけ理由を言った。

袁文才「俺がいなくなれば、毛委員の負担が軽くなるだろ!」

・・・・・・・何と言う愛の深さ・・・・・・と言ってしまうのは後回しにして、「粛清命令を知ってしまった袁文才とその後の粛清問題をどう描くつもりなのか?」というこのドラマ最大の疑問の解決法は

邪魔者が勝手に自主的に消えてくれる

という誰も悪者にならないし、袁文才の恨みも存在しないという超都合のいいクリーンなものに!!

 私は袁文才の死を巡る問題について通りいっぺんにしか知らないから、もしかして中国では袁文才の心情がこのドラマのようなものであったのを示す資料か何かが見つかっているのかもしれんが・・・・・・まあそれでも「邪魔者であった被害者が誰の手もわずらわせず自分の意思で消えてくれたあげく加害者に対して何の恨みも持ってない」ってストーリーを後世の人間が描くことに対する倫理的問題はあると思うのだ。(あ、ちなみにこの段階では袁は消えただけでまだ殺されてない。今後はその死がどう描かれるかが焦点)

 しかし、別の面から見れば、袁文才の離反が自己保身(←まあして当然だが)その他自分の都合によるものではなく「毛委員の負担になりたくない」という捨て身の究極愛の実践となったために視聴者の同情を最大限に集める、ということも可能になっている。実際、中国のネットでも袁文才への同情の声で溢れているようだ・・・・・・こう考えるとさっきの「紅軍幹部への視聴者の反感が募るシーン」も、袁文才がショック受けて離反の後押しとなるシーンであり、視聴者に「袁文才の行動も仕方ないよね」と思わせるテクニックだろうか?



 さて、それでは史実やら倫理問題はここまでして、以下では素直にドラマに感動・・・・・・と言うより萌えることにします。





ピックアップシーン

 井崗山陥落から袁文才が去るシーンまで、ちょっと長いけどピックアップ。袁文才役の劉鑑の名演をご覧ください(表情だけしか見せられないけど)

 まずは、井崗山陥落が皆に知らされるシーン。

袁文才「・・・・・・陥落? 井崗山が陥落!?」

陳毅「・・・・・・これで我々も完全に帰る場所の無い流浪者になったな」

毛沢東「そんなに悲観するな。井崗山は失われることはない、永遠に」

陳毅「・・・・・・毛委員にぜひ教えていただきたいですね。寄る辺を失って、どうして楽観的になれるというのですか? 失われたものは失われたのです、これが現実なのですよ」

幹部一「失われたものがあれば得たものもあるということだ。下山にも成果はあった。(中略)多くの同志は(井崗山から下山して)街に移ってけっこうな日々を送れている」

 うつむいていた袁文才、呆然とした表情で顔をあげる。

(中略)

朱徳「井崗山を失って、誰が心を痛めないことがあろうか。あの場所は多くの道理を教えてくれた。敵が強く我が方が弱い低潮期にあって、そして白色テロが深刻な状況下において、ただ遊撃流動作戦だけが効果がある。敵を倒し、影響を拡大し、革命の火種を播いていくのだ」

幹部二「さっき毛委員が言った「井崗山は永遠に失われない」というのには、私にはさらに深い意味があると思う。あの革命根拠地において、私たちは根拠地を建設するという貴重な経験と教訓を多く得たのだから」

毛沢東「ああ、むしろそれこそ私が言いたかったことだ。私が楽観と言うのは、井崗山での一年余りの日々は、ただ一つの根拠地を築いたというだけではない。さらに重要なのは、進むべき道を見出したことだ。これからはどこへ行こうとも、我々はこの道を進んでいく。そういう意味から、私たちは永遠に井崗山とともにあるのだ」

再びうつむいていた袁文才、顔をあげる。

Cap1260

毛沢東の言葉に呆然とする袁文才

袁文才「・・・・・・毛委員。井崗山の奪回はできないのですか?」

毛沢東「井崗山奪回?」

袁文才「(泣きそうな目と震える声で)いい、ですよね? 私が先鋒を務めますから!」

毛沢東「ここは「湖南・江西」辺界(省境の地区)ではない。「江西・広東・福建」辺界だ。井崗山まで遠すぎる。しかもどれだけの敵が今我々を追い回していることか、君も参謀長なら私もよりもよくわかっているはずだ。今は、やはり井崗山奪回は考えるべきではない、羅福山区に登るべきだろうな」

Cap1238

袁文才、激しく動揺しつつ涙をこらえる。

 「井崗山は永遠に失われない」って「俺らの心の中で」の話かよ。しかも袁文才の必死の訴えに、超そっけない毛沢東。しかも「井崗山を奪回するより、今度は別の山に登る」とか超無神経なことを言い出す・・・・・・さっきは「袁文才が出て行くのもやむなし」というための演出かと思ったが、むしろ「袁文才に自分から出て行ってもらうためのいじわる」にも見えてきたぞ・・・・・・。



 次に、傷心の袁文才が古くからの部下・鉻甫から恐ろしい話を聞く話。袁文才の心情を表すように都合よく雪も降り出した。しかも袁文才の肩には雪が積もっている・・・・・・雪を払う気力も無いらしい。にしても、この古参部下は確か5・6話で出てきたきり姿が見えなかったけど・・・どこにいたの?

鉻甫「会議、長かったですね。何を話していたんです?」

袁文才「・・・・・・」

鉻甫「・・・・・・あなたも聞いていますか?」

袁文才「・・・・・・何をだ?」

鉻甫「中央の決議文ですよ、緑林の頭目はすべて殺せと」

袁文才「おまえ、誰から聞いた?」

鉻甫「・・・・・・」

袁文才「答えろ、誰から聞いた!」

鉻甫「あなたはまだ知らないんですか?」

袁文才「言え!」

鉻甫「上から下までみんな知っていますよ! 我々だけが知らなかったんです」

Cap1239

袁文才「・・・・・・・・・ありえない・・・・・・もしそうなら・・・もしそうだというなら、必ず毛委員が俺に教えてくれたはずだ」

鉻甫「これは中央の決議なのですよ。どうして毛委員があなたに教えてくれるなんてことがありますか。聞いた話では、毛委員があなたを参謀長にして下山に同行させたのも、事情をよく理解しない連中の危害から俺たちを守るためだとか」

袁文才「・・・・・・俺をどうしても下山させようとしたのは、そういうわけか・・・・・・」

鉻甫「毛委員に守ってもらえば、俺たちもそう心配することはないですかね」

袁文才「・・・・・・・・・・・・いいや。毛委員にも我々を守りきれないだろう」

鉻甫「・・・・・・」

袁文才「毛委員の上には省委がある。省委の上には中央がある。さらにその上には(小さく笑う)コミンテルンがある」

Cap1262 

「上には・・・」と語る袁文才

鉻甫「な、なら俺たちはどうすれば?」

Cap1241

袁文才、押し殺した声で笑い出す。

Cap1242

ひとしきり笑った後、立ち上がって部屋の扉を開ける。

袁文才「行くぞ」

鉻甫「行く? どこに」

袁文才「井崗山に戻る。あそこに戻れば、俺の気持ちも落ち着けるだろう」

鉻甫「な、毛委員にはなんて言うんです?」

袁文才、鉻甫の胸ぐらをつかみ

袁文才「何を言うだと! 俺たちがいなくなれば、毛委員の負担が軽くなるんだよ! わかったか!」

鉻甫「・・・・・・選三(袁文才の字)。そんなことをして、後のことは考えているのか?」

袁文才「・・・・・・鉻甫・・・・・・行くと言ったら行くんだ!」


 すさまじいことに、袁文才が笑うんだよな。ここで泣き出すならまだしも、笑い出すのだ。しかも押し殺した声で。と言うよりも声が出ないのかもしれないけど。

 毛沢東と紅軍が井崗山に来てから、袁文才は確かに幸福だった。その日々が崩れる、夢が覚める。

 ずっと「山賊の頭目」であることにコンプレックスを抱いていたエセインテリの袁文才は、毛沢東に「同志」と呼ばれ認められて、そのコンプレックスから解放されたはずであった。毛沢東の下で、違う人間になれるはずであった。しかし、彼は結局どこまでも「山賊の頭目」としか見られていなかった。

 笑うしかないだろう。泣き喚くよりさらに深く悲しい。



「毛委員の負担になりたくない」

 先ほどは批判したが、このドラマの袁文才に即して言えば、袁文才らしいセリフである。おそらくこの一言には、その言葉が直接意味すること以上に、彼のあらゆる感情が詰めこまれており、そしてそれらを制圧するためにこそ発せられた言葉だろう。恨むまい憎むまい疑うまい、それができればあの井崗山での幸せだった「夢の日々」は「真実」となる。

「井崗山に帰れば気持ちも落ち着けられる」とも言った。何故だろうか。そこが自分の居場所だからだろうか、「山賊の頭目」である己を受け入れたからか。それとも毛沢東と過ごした場所だから、永遠にその思い出の中で生きそして死を迎えるつもりだったからか。




 続いて、袁文才が毛沢東の家の壁ごしに最後の別れを告げ、賀子珍とはちあわせしてしまうシーン。賀子珍は袁文才の義妹でもあるので、「妹子(メイズ)」よ呼ばれているが、この「妹子」の適切な訳が思いつかないので、そこはそのままでいきます。

 そぼ降る雪の中、毛沢東の家の門の前でただ佇む袁文才。ちょうど去って行こうとした時、家の中から賀子珍が現れる。

賀子珍「あら、選三兄さん!」

袁文才「子珍」

Cap1246

賀子珍「毛委員になにか用事? 彼はまだ起きてるわよ」

袁文才「いや、何も。何でもない、何でもないんだよ」

Cap1248

賀子珍「そう。そう言えば、もう井崗山出てからずいぶん経ったわね。どう? 井崗山や義姉さん(賀子珍と義姉の袁文才妻)の声でも恋しくなったんじゃない?」

袁文才「ああ、少しね」

賀子珍「・・・ねえ、上がっていけば?」

袁文才「いや、いいよ。・・・・・・妹子、毛委員に伝えてくれ。・・・・・・寒くなってきました・・・・・・お身体にお気をつけください、と」

Cap1250

「身体にお気をつけて」と涙を抑えるため早口で言う

賀子珍「ええ、わかった」

袁文才「(笑って)妹子。俺はもう行く」

立ち去る袁文才。賀子珍も家の中に入る。袁文才振り返り

Cap1253 

袁文才「毛委員」

Cap1254_2

ゆっくりと敬礼。

Cap1255

 
 賀子珍に不審がられないよう当たり障りのない伝言の中に、すべての思いを込める袁文才。(ちなみに「もう行くよ」とは「宿舎に帰る」という意味に賀子珍には受け取られるが、本当は「(井崗山に)帰る」ということ)

 「お身体にお気をつけて」。この一言がここまで重いものになろうとは。

 あくまで笑顔なのが、泣かれるよりも壮絶。

 ああ、人は相反する感情に心が引き裂かれる時、こんな表情をするんだな。

2011年1月 7日 (金)

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2011年1月 1日 (土)

勝手に中国ドラマ・映画ランキング2010

 さて、年の瀬ということで(今年は日本だから年末気分が味わえるぜ、仕事だけど)、今年一年に見た中国ドラマ・映画の総括をかねて、ランク付けとかちょっと中学生みたいな遊びでもやってみようと思います。・・・・・・う~ん。

 今年の総括と言っても、今年放映された中国ドラマ・映画にすると・・・・・・まあ、ほとんど該当がないので、あくまで今年私が見たドラマ・映画ってことにしときます。評価基準も超私的基準で行きます。(そして当然ながら革命or抗日もの中心)



対象作品

 見終わっていなくても評価が可能なくらいなものは含みました。なのでこれ以外でランキングに引っかかっていない作品があっても、評価に値しない作品というわけではありません。


映画
:『十月囲城』『風暴』『陳賡脱険』『馬賊的妻子』『小二黒結婚』『地道戦』『回民支隊』『太行山上』『晩鐘』『建国大業』『天安門』『高考一九七七』『白救恩 一個英雄的成長』

ドラマ:『井崗山』『西安事変』『延安頌』『八路軍』『狙撃手』『陳賡大将』




作品部門

 総合的に見てよくできていた作品。


1位:『狙撃手』

(2009年/TVドラマ/抗日戦争/オリジナル人物/監督 高希希/主演 佟大為,于濱,矢野浩二)

A12

 抗日戦争中の国民党軍の狙撃手と日本軍の狙撃手の運命の対決を描いた一大戦争スペクタクルドラマ。

 思えば、中国での生活を(多少)変えてしまったほど骨の髄まではまってしまった(私にとって)運命の作品。なのでこの私的ランキングの場では文句なしに一位贈呈。・・・・・・まあ、私の個人的(と言うか腐女子的趣味)を離れると、そこまで素晴らしいドラマかというと疑問があるけど、確実にベスト3位くらいには入る出来の良さ、おもしろさだと思う。

 とにかくキャラ立ちがすごい。ここまで明確にキャラ萌えまたは関係萌えを狙った(ある意味日本のオタク向け作品のような)戦略的配置は見事としか言いようがない。そして監督が「テーマは『反戦』」と宣言しているように、徹底的に容赦なく「戦場の狂気」を描いてくれる。これに比べたら最近の日本ドラマなんて児戯にも等しいよな・・・と思う。




1位:『地道戦』

(1959年/映画/抗日戦争/オリジナル人物/監督 任旭東/主演 朱竜広)

Cap929

 抗日戦争中の華北平原を舞台に、地下道を活用して日本軍と戦う話。 

 『狙撃手』とどちらを1位にしようか悩んだ末、両方1位という玉虫色な結果に(笑)。

 話の筋は単純と言えば単純であるのに、なぜか無性にわくわくしてしまう不思議な映画。やはり「地下道」を使って強敵と戦うという素材自体に胸躍るものがあるし、その素材をうまく料理して躍動感溢れる作品できたからだろう。中国映画「黄金の17年」時代と呼ばれる文革前の中国映画の底力を見せてくれる。

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3位:『晩鐘』

(1989年/映画/抗日戦争/オリジナル人物/監督 呉子牛/主演 陶澤如)

Cap879

 戦争終結にも関わらず洞窟にこもって投降を拒む日本兵と投降を呼びかける八路軍兵士の極限でのやりとりを描く。

 やや印象優先で映画として無駄が多い描写が多いものの、テーマも演出もすばらしい。特に「罪と罰、そして赦し」「加害と被害」について深く掘り下げられているし、何も動きがないのに「静寂」さえも利用して息もつまるような緊迫感を作り出した演出は秀逸。また、日本人としては「洞窟に篭り続ける日本兵」の度し難いまでの自己憐憫と無責任さに、まるで戦後日本の加害忘却と被害者意識,無責任さを見るようでなんともいろいろ考えさせられる映画。

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4位:『西安事変』

(2007年/TVドラマ/辛亥革命~抗日戦争/歴史人物/監督 葉大鷹/主演 胡軍,劉交心)

 中国近代史の一大転回点と言われる西安事変、その主役たる張学良と楊虎城が西安事変を起こすまでの歴史的過程を描く。

 中国近現代の大事件である西安事変をここまでうまく料理し、おもしろい歴史ドラマとして完成させた監督の手腕が見事すぎる。毎回毎回楽しんで見られるきちんとしたエンタメ作品でありながら、歴史ものとしてもしっかりした造り。また、登場人物も主役級の二人が魅力的なのはもちろん端役にいたるまで不思議と印象深く造形され、それでいて主役,重要キャラ,端役のバランスを崩すことがないのも素晴らしいと思う。




5位:『延安頌』

(2003年/TVドラマ/辛亥革命~抗日戦争/歴史人物/監督 宋亜業 シナリオ 王朝柱/主演 唐国強,劉勁)

 毛沢東を主人公に1930年代後半の国共双方の人物の波乱に満ちたドラマを描く群像劇。

 共産党の指導者たちを主役にした革命ドラマでは異例のおもしろさ。キャラ萌えしほうだいな点が勝因。



次点
(惜しくもベスト5位に入れられなかったけど良作、5位と交換可能な作品):『十月囲城』『風暴』『小二黒結婚』『回民支隊』『天安門』





エンタメ部門

 戦争問題とか人間はどう生きるべきか、とか難しいことは特に考えずに楽しく見られる作品。または深く考えさせられるものはあるが、エンタメ性も重視されている作品。そのエンタメ性の度合いで評価。


1位:『西安事変』

Cap029

 監督のその徹底的にエンタメに徹する姿勢に敬意を表して。




2位:『十月囲城』

(2009年/映画/辛亥革命~抗日戦争/監督 陳徳森/主演 謝霆鐸,王柏烈,胡軍)

 1906年、清朝打倒の革命を起こす打ち合わせをするため、英領香港にやってきた孫文に対し清朝は刺客を放つ。数百人の刺客に対し、わずか八人の義士が孫文を守るために香港中でカンフーバトルを繰り広げるが・・・・・・。

 あらすじだけ見るとギャグ&単なるカンフーアクションものに思えるが、実は超シリアスな物語、泣ける。それでいてカンフーファンにも充分楽しめる濃厚なアクション映画でもある。




3位『狙撃手』

 テーマは『反戦』だけど、エンタメ性にも優れている。ある意味ガンダム的?



次点
:『天安門』『地道戦』『陳賡大将』





文芸部門

 エンタメ性?なにそれ?、的にひたすら人間の生き方や歴史の根源について追求あるいは考えさせられるドラマ。見ると暗い気分になるかもしれないけど、でも見て損はなし。



1位:『晩鐘』

 上記の通り、『罪と罰』『赦し』『被害と加害』について深く考えさせられる。



2位:『白救恩 一個英雄的成長』

(1991年/映画/歴史人物/監督 フィリップ・ボーソス,王心剛/主演 ドナルド・サザーランド,郭達)

Cap307

 抗日戦争中、八路軍を医療的に支援するため中国にやって来たカナダ人医師・ベーチュン(実在人物)の苦悩に満ちた生涯と黄土高原の中での死を描く。中国・カナダ・フランス合作映画。

 中国で知らぬ人はいないというカナダ人医師・ベーチュン。映画では彼を模範的人物ではなく、酒好き女好き派手好きでありながらいつも満たされずどこへ行ってもトラブルを引き起こす性格破綻者の面に目を向けている。名も無き八路軍兵士が次々倒れ後に続く者は黙々と戦地へ向かう光景,そしてベチューンの死は、まるで死は長い旅路の始まりに過ぎないことを示唆しているようで非常に感慨深い。



3位:『回民支隊』

(1959年/映画/抗日戦争/歴史人物/監督 馮一夫,李俊/主演 里坡,胡朋,買方)

  抗日戦争中に活躍した回族の部隊(回民支隊)の指導者とその母を描く。

  やはり馬本齋の母の描写がとても良かったので、3位に。


次点:『風暴』





俳優部門



 素晴らしい演技を見せてくれた俳優さんを紹介。なお、特定の役の演技で判断しますので、例えばAというドラマで素晴らしい演技だったけど、Bというドラマではダメダメだったというのは関係ありません。あくまであるドラマのある役の演技で判断。



1位:矢野浩二(役名:芥川拓石@『狙撃手』)

18a5

 役者さんが日本人だからひいきしているわけではない(ぶっちゃけ中国の役者と日本の役者の平均的なの見たら、中国の役者のほうがよっぽどすごいと思う)。本気でドラマ中で圧倒的な存在感,演技力を誇っていた。そもそも私が『狙撃手』に注目したのも矢野浩二の演技に目が引かれたのがきっかけ。




2位:劉鑑(役名:袁文才@『井崗山』


Cap126

 袁文才の哀れ,虚栄心,愛そして存在の哀しさのようなものまで演じきったすばらしい役者。 特にちょっとした動作で役作りに気を配るのと表情が良い。




3位:毛孩(役名:石頭@『狙撃手』)

168

 演技は確かにうまいです。まだ十代くらいなのに、すごい演技力だな~、と思ってみていました。ドラマ中の役も17歳なので、だいたいそのくらいの年の子だと思ってました。

 ・・・・・・・・・が、中国のネット上でプロフィールを見てみると・・・・・・この毛孩・・・・・・1977年生まれとか出てきて・・・・・・えっ? つ、つまり・・・・・・30代!? あれ↑が!

Cap1230

うう、↑これの左の役者さんが29歳(作中年齢20代半ば)なのに右の人が31歳(作中年齢17歳)・・・・・・・・・。あんまりすごいので3位にしときました(演技ももちろん良いですよ)。

次点:于濱(役名:洪大春@『狙撃手』)

Cap1015

毛孩の衝撃がなければ彼が3位だったと思うので貼っておきます。




 歌曲部門

 映画・ドラマに使われた曲で良さげなものを。うちのブログの映画・ドラマ選定基準により、当然革/命/歌っぽいのばっかです。(リンク先に飛ぶ人はウイルス対策をしてください)


1位:『延安頌』ED「山丹丹開花紅艶艶」

 陜北の郷土音楽を取り入れて躍動感に富んでいるのがいい感じ。

http://www.tudou.com/programs/view/kUfrUawxP1Y

(↑途中で途切れています。でもこれ以外見つからない)


2位:『地道戦』主題歌「地道戦」

 ↓下のはカラオケ用みたいですね。

http://www.tudou.com/programs/view/s5w-GiBgcR0


3位:『建国大業』主題歌「追尋」

http://www.tudou.com/programs/view/wU8y1FdXQvg/





ワースト作品部門

 最後に「これはひどい」的な作品を紹介。・・・・・・とりあえず、中国政府が力を入れて作ったものにはなんの期待もしないほうがいいことをこの一年で学びました。


1位:『太行山上』

(2005年/映画/抗日戦争/歴史人物/監督 偉廉,瀋東,陳建/主演 王伍福)

 文句なくひどい作品。・・・・・・まあ、ところどころ良い点はあるけど(林彪が可愛いとか、太行山の自然がすばらしいとか)。どうにも見るに耐えない作品というのはあるのですね。詳しくは↓こちら。

http://red-theatre.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-1cc2.html




2位:『八路軍』

(2005年/TVドラマ/抗日戦争/オリジナル人物/監督 宋業明,董亜春 シナリオ 王朝柱/主演 徐光宇,[イ冬]駿,王伍福)

 まあ、好意的に見てそこまでだめだめというわけではないけど、(八路軍スキーなので)期待が大きかった分失望も大きいのでワースト2位。でもまだ途中だけど、持ち直してくる気配もあり。とりあえず「貸せ、私が作る」と言いたくなる作品。




3位:『井崗山』

(2007年/TVドラマ/辛亥革命~抗日戦争/歴史人物/監督 金韜/主演 王霆,王伍福)

 とりあえずみんなが毛沢東大好きすぎてキモイ。ストーリー展開も冗長でこれといっておもしろくもないし・・・・・・ただ歴史上の人物がまだみんな若々しくて可愛らしい(笑)のでその点で救われているが・・・・・・普通の視聴者はそんなんで救われないだろう。


次点
:『建国大業』。ぶっちゃけ、ワースト2位~次点はそれぞれ入れ替わっても特にかまわない。ただ『建国大業』はストーリーはどうしようもないものだったけど、映像(撮影技術)が飛びぬけて良かったし、『井崗山』よりは毛沢東ラブ史観と距離少し置いていたし、アイドルを起用したのもおもしろい試み。なのでワースト3位からははずした。

 さて、仕事に戻ります。

 あとで余裕があったら腐女子&オタク的ランキングもやってみようかと。 


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