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2010年12月 9日 (木)

「我演林彪」(林彪の中の人のお話)

 今回は、「林彪お誕生日お祝い企画」記事で、とある中国の記事を翻訳引用します。


 革命(を題材にした)映画・ドラマの林彪は、『大決戦 遼寧戦役』の馬紹信を皮切りに意外と多くの役者が演じ、毛沢東と言えば唐国強,朱徳と言えば王伍福などのように絶対この役者というのは無い。役者さんは絶対この人! と言うのもいいが、やはりいろんなバージョンの林彪が見られるのはかなり楽しい(『八路軍』の林彪除く)

 そして最近林彪を演じた役者さんに「立平」という人がいる。彼は2009年の建国60周年を記念して作られた映画『建国大業』とTVドラマ『解放』(全50話!)で、林彪役に抜擢された。


 『建国大業』は、「共産党・国民党・民主党派の主要メンバーを全員出場させる!」という意気込みを感じさせる映画だったが、おかげで「全員出場するが、全員に見せ場(+セリフ)がない」という残念な結果、と言うか、必然的な結果になってしまった。共産党サイドなんて、ストーリーに絡むのは毛沢東,周恩来,朱徳,張聞天だけ。それ以外の人物のほとんどが、画面の前を通り過ぎるだけという中、林彪は出番が2回・セリフが二言というなかなか良い扱いを受けました(・・・だって、他の人なんて会議に出席するため通路を歩くシーンが最初で最後の登場という憂き目にあっていたんだし)。

 TVドラマ『解放』は、中国のある腐女史が「十話で陳毅と栗祐が(以下略)!」と騒いでいたので十話だけ見て、彼女の言うとおり栗祐が お花ちゃん で陳毅と栗祐が熟年夫婦であることがわかって悶えましたが、まだ林彪がどこに出てくるのかは発見してません(50話もあるし)が、こちらもけっこう出番があるようですね。


 で、その林彪役の立平氏が、林彪役裏話を書いています。訳してみましたが、私の翻訳能力がなくて読みにくくてすみません。正確でもないかもしれませんが・・・・・・まあ「大意」だとでも思って。



「我演林彪」(立平)

 林彪は当時を代表する軍事家で、十大元帥の中でも最年少の元帥である。彼の美談は数多い。林彪の名を世界に知らしめた平型関の大勝利は、日本の中国侵略戦争において中国が勝利した最初の戦いである。解放戦争の時期には、彼は危急存亡がかかる中、東北局の書記,東北民主聯軍総司令官(1)兼政治委員に赴任し、第四野戦軍を統率して遼瀋,平津戦役を戦い抜き、続いて南下(2)して海南島を解放するに至る。彼の中国解放における功績は、消すことができないであろう。

 私は幸運にも二つの献礼作品(3)において、林彪を演じさせてもらった。一つはTVドラマ『解放』、もう一つは映画『建国大業』。党の文化映像作品の撮影へ参加した私は、いわば一介の新兵(4)にすぎない。だから、当時の林総(5)を正確に理解し、この威風堂々とした人物を演じるのは、一介の新兵にとって挑戦であった。それで、私は林彪に関する大量の文献と写真資料、および林彪と接触した人の彼に関する回想を調べ、当時の林総の考えたこと思ったことを感じ取り、彼の内心へと入ろうとした。なぜいつもあんなに物静かだったのだろう? なぜいつも地図の前に座って(6)いたがったのだろう? なぜあんなにもやつれていて、鬱々として、孤独だったのだろう? なぜあんなにも注意深かったのだろう?(略)林彪は痩せ細っていた。解放戦争の時期もそうだった。彼の身体に近づくために、体重が65キロに満たない私も苦労してさらに10キロ減量した。その体重になって、私の心理もやっと落ち着いてきた。体型が似てきただけでなく、減量を通じて私の思考にも変化が現れた。当時の彼が受けていたプレッシャーが理解できるようになったのだ。あの頃、私はいつも林総の写真を見つめ、彼の当時の考えを研究し、確実に彼の内面世界を理解しようと尽くしていた。とても多くの人が彼を軍事の天才だと見なしている。私もまた、本当の意味で理解することができた。いわゆる天才とは、勤勉という基礎の上に築かれるものなのだと。

 林総を演じるのは難しい。なぜなら、彼は人から寡黙でとても内向的な人物だと見なされていたからだ。彼の日々の様子に目を向けてみても、地図の前に座っているのが好きだったとか黄豆が好物だったという話くらいしかない。しかし、大量の資料を調べるうちにわかったことがある。解放戦争の時期の林彪はすでに黄豆を偏食する習慣は改善していた。彼が好んだのは、マッチを擦ることで、その煙の匂いを味わうことだった。TVドラマ『解放』の撮影をしていた時、私はいつもマッチ箱を出す機会を探していた。しかし、規則のために最後までできなかった。後に映画『建国大業』の撮影に入った時、私の願いはついに叶った。それは、林彪が中央軍委によって入関(7)するよう促されたシーン。当時、林彪の部隊は遼瀋戦役を終えたばかりで、まだ力を回復しておらず、疲労も耐え難いものであった。しかし、彼はやはり軍委の決定を尊重した。そのシーンは東北野戦軍指揮部でのシーンで、監督のシナリオ通りの撮影が終わった後、私は提案をした。カメラを一台、机の前にセットして欲しい、道具係りに机の上に黄豆とマッチを用意してほしい、と。私は、林彪のこの判断と決定を彼の生活が細かく再現された中で行わせたかったのだ。監督は私の提案に賛同してくれた――羅栄桓が電報を読み上げ劉亜楼の分析を聞き終わった後、林彪はゆっくりと机に近づき、数粒の黄豆をつかもうとしたが止めて、その手でマッチ箱をいじり、話しながら無意識にマッチに火をつける。そして話が終わった時に、ほとんど無意識にマッチを吹き消し、その煙を匂いを味わう・・・・・・私がこういうふうにしたかったのも、次のシーンが砲火が飛び交い山をなぎ倒し海を覆すような勢いで林彪部隊が戦うシーンに繋がるからだ。 私のこの考えは林彪の人物像を損なうものであろうか? 監督の黄新建は一言言った「それだ!」。私はとても満足した。ああ、私はついにマッチを擦ることができた!

(略)

  多くの人がさまざまな方法で私に聞いてくることがある――林彪を演じるのと他の人を演じるのでは何が違う? どんな感想? 私が思うに、役者が自分の役と付き合うのは恋愛結婚の過程と似ている。まず、彼(彼女)と知り合う。だんだん彼(彼女)のことが好きになってくる。その後は必然的にもっと彼(彼女)のことを理解したくなるし、彼(彼女)の内面に入り込みたくなる。そして彼(彼女)を占有したくなるだろう。私が今回林彪を演じるに当たって考えたこともそれと一緒だ。感情移入をしないことは、不可能である。今回、私のこの感慨はよりいっそう深まった。たぶん、私が軍人の家庭で生まれたという縁もあって、私は軍人を演じることに大いに関心がある。演じれば演じるほどに、彼の感情に引き寄せられ、それに感染し、だんだんと理解できてくる。私が向き合っているのは一人だけではない、すべての時代を代表する軍事家への敬意の心そのものと向き合っているのだと。




 以上、引用終わり。

 いやぁ、熱い熱い。ここまで熱烈に林彪演じてくれるのは、なんだか嬉しいですね。私が発見しただけでも、この立平氏以外にも林彪を演じることを熱く語ってくれた役者さん(それに映画監督も)はまだいます。いつかその方の苦労話も紹介したいですね。

Cap1163

『建国大業』立平演じる林彪

 「役を理解するのは恋愛結婚に似ている」というのもすごいですが・・・・・・これは同人屋にとっても共感できる言葉ですね(特に同人女)。まさしく彼女らはキャラを愛しているがゆえに深く理解しようとし、さらに新しい自分にとっての物語とキャラ像(BLとか・・・)まで構築してしまうのです。小説にしろ漫画にしろその他表現物にしろ研究にしろ、何かを表現する(研究する)という行為は、その対象を占有するための行為だという話を聞いたことありますが、中でもそれがあからさまなのが同人女と学者という人種なのではないでしょうか?



 ・・・・・・まあ、それはともかく。

 ・・・・・・・・・・・・なんですか? 林彪の趣味「マッチを擦ること」って? 「火柴」という中国語を辞書で調べたら「マッチ」って出てきてびっくり! 「マッチを擦って煙を~」と訳しながら大爆笑! 私、実は解放戦争の頃の林彪ってよく知らないんだけど(どうも解放戦争時代は、私にとっての萌えポイントが少なくてね~。兄弟ネタとか某初代国防相との絡みとか・・・・・・)、そんな趣味があったとは! ますます変人ぽくなったじゃないか! って言うか、霞を食う仙人じゃないんだからさ・・・・・・そんなんだからよけい痩せ細るんだよ。偏食でもいいから、固形物食べようよ・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・あとさ、・・・・・・そのマッチ擦るシーン、『建国大業』の本編に無いんだけど・・・・・・・(汗)。たぶん、中国の映画ってとりあえず撮るだけ撮って後で情け容赦なくカットしていくってのがあるらしいので・・・・・・たぶんそこもカット? まあ、命がけで撮ったシーンも予告編ですでに流したシーンもずばずばカットしていくらしいので、たぶんそうかな?






解説

(1)東北民主聯軍総司令官:後の東北野戦軍→第四野戦軍の初期形態。

(2)先に担当地区である東北を解放した第四野戦軍が、まだ戦いの終わっていない南方の野戦軍を手伝うため、南に進軍したこと。

(3)何かの記念のために作られた作品。この場合、建国60周年を祝って作られた作品のこと。

(4)新兵:よくわかんないけど、この種の作品で演じた経験があまり無い=新人であることを言いたかったのかも

(5)林総:林彪総司令官の役

(6)林彪はよく地図を見つめ続けたまま何時間も微動だにしないことがあったそうです。

(7)入関:万里の長城の北(東北地方)からその南側に渡ること。万里の長城の北を「関外」、南を「関内」と言った。

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