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2010年8月18日 (水)

『太行山上』総合案内

Cap856

放映:2005年(160分)

製作:八一電影

監督:偉廉,瀋東,陳建

シナリオ:陸柱国

出演:王伍福(朱徳),工藤俊作(阿部規秀),安娜(アグネス・スメドレー),姜偉(林彪)

評価

ストーリー:★        人物造詣:★

文学度:★          エンタメ度:★★

萌え度:★          総合お勧め度:★

入手可能ショップ:現代中国映画上映会

英文字幕設定可能



簡単解説
:抗日戦争勝利60周年を記念して作られた映画。

 八路軍総司令官の朱徳を主人公に、八路軍総司令部のあった太行山を舞台とし、平関型勝利,根拠地建設,国民党との摩擦を経て、黄土峰の戦いで阿部中将を倒すまでを描く。

 使った火薬100トン、(戦闘シーンなどの)動員人数10万人、戦車800台、人造血液60キロ・・・・・・だそうで。今まで気にしてなかったけど、この映画に限らずよく戦争もので雨あられのように使われている「血」は、やっぱり人造血液だったか。まあ、本物であってたまるかという話だが。

歴史解説

太行山とは?

 華北の山西省と河北省の境にある山脈地帯(一つの山をさすのではない)。

 山西省はまさにこの「山の西」に位置する土地のため「山西」と呼ばれている。

 太行山地区は、西から東にかけて1500メートル~2000メートル級の険しい山々が連なっている山岳地帯。山西省は鉱山資源の豊富な土地だが、太行山(脈)からも鉄鉱,石炭,硫黄などが多く算出する。

 抗日戦争初期、山西省省都・太原の陥落と国民党軍の華北放棄によって、八路軍は長期戦を戦うため、華北各地に抗日根拠地を建設。太行山地区は、山西・河南の境にある太岳山地区と合わせて、「晋冀豫抗日根拠地」を構成する地域である。

 のみならず、抗日戦争の全期間を通じて八路軍の総司令部は、この太行地区内に置かれ、八路軍の抗戦の心臓部とも言える場所であった。



簡単感想、評価
:こ れ は ひ ど い 。

 どこがどうひどいかコメントしようがないほどひどい映画・・・・・・。あまりに見るのが苦痛なので、部屋の片付け(どうでもいいが・・・もう2週間ほど片付けている・・・・・・)をしながら5分刻みで見て何とか見終わった、ふう。宣伝につられて楽しみにしていたのにな・・・・・・。

 なんだろ? 2005年は抗日戦争モノの劣化が激しい年だったのだろうか?(私が2009年に中国で見た抗日モノはおもしろいのが多かったのだが)

 前に紹介した『地道戦』は開始5分で「これはおもしろいっ」というのがわかったけど、この映画は開始10分で「これはダメだっ」というのがわかる映画だった・・・・・・。上の解説を見ればわかると思うが、これはバリバリの「国策映画」。しかし『地道戦』だって「軍事教育映画」という「国策映画」って言えば同じなのだが、充分おもしろかった。この違いはなんだろう?

 以下、ちょっと欠点と美点をまとめてみよう。


欠点

・「国策映画」ぶりがあまりに前面に出て、ウザイことこのうえない。・・・・・・や、私は抗日戦争における八路軍の活躍を充分に評価していますが、こーまで自画自賛されると(史的評価は変わらないものの)ドン引きします。

・ストーリーにまとまりがなくダラダラ長い。前述した通り、この映画は約2時間の長さの中に、平型関の戦い,太原陥落,抗日根拠地建設,国民党との摩擦,阿部中将の戦死、と主要なエピソードだけでもこれだけ盛り込み、さらにその他枝葉のエピソードまで付け加えている。当然、作品全体として焦点になる箇所など逆になくなり、ただ派手なシーンが、派手さだけを売りにワンパターンで次々と繰り出される。さらに息継ぎとなるべき枝葉エピソードもおもしろくもなんともない。

 このように観客置き去りの展開なうえ、緩急もなく単に刺激的なシーンと教育的なシーンを脈絡なく見せられては、うんざりするうえに結果的にどのシーンも印象に残らないということになる。

・朱徳を主役にしたのは失敗。・・・・・・私個人としては朱徳は嫌いではないけど・・・・・・このような映画の主役としてもあまりおもしろくならない。

 朱徳はこの時、党内軍内で飛びぬけて年長者であり、ゆえにいろいろ老成している。また元々の性格も落ち着いて温和で誠実・・・・・・悪く言えば地味とも言えるキャラだ(しかしだからこそ、「紅軍の父」として一癖も二癖もある共産党の将軍たちをまとめ、彼らに信頼され、さらに国民党との緩衝役にさえなれたとも言える)。それに彼は八路軍の「総司令官」なので、ストーリーの中で柔軟に動かすこともできない。

 朱徳の人物像に大胆な改造を加えるか、彭徳懐や劉伯承、鄧小平など個性と知名度があり太行山根拠地とも縁の深い人物を主役にして朱徳は脇役に回ってもらうかしたほうが良かったと思う。



美点

・太行山の雄大な自然を楽しめる(やっぱり山西の自然はいいわぁ~)

・火薬100トンを使っての戦闘シーンは、とりあえずドンパチが好きな人にはおもしろいんじゃないかなぁ?

・林彪が可愛い(朱徳が主役だけど、前半30分の主役は完全に林彪だった・・・でもこれでも大幅に出番が削られたらしい)

・・・・・・うん、むりやり美点もまとめてみたけど・・・・・・こーゆのが「美点」になるあたり、この映画のダメダメさがわかると思う。ロケ地ステキだったなぁ。


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