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2010年3月10日 (水)

『西安事変』2~3話

あらすじ


 陝西省の省都・西安楊虎城らに歓迎される張学良。歓迎会の場で張学良は、少しでも早く共産党を殲滅し、その後日本を倒して東北に帰りたい、という希望を楊に語る。

 
 しかし官製の歓迎ムードの中で、酒場で東北軍と西北軍の士官による喧嘩が発生する。西北軍に気を使う張学良は、喧嘩を起した士官たちを鞭打ち刑などの厳罰に処す。西北軍の幹部らは鞭打ち刑という処罰を不思議に思うが、馬賊時代からの伝統でまた日本の武士道の影響を東北軍が受けているためだと理解する。

Cap036_3

東北軍伝統の鞭打ち刑を受ける兵士たち

 対共産党殲滅戦のための西北軍・東北軍の合同会議で、張学良は東北軍の主力と西北軍の一部をどこに駐屯させるか采配する。また西北軍と摩擦を起さないため、東北軍は一部隊を残して西安市外に駐屯することとした。

 
定められた駐屯地に向かう東北軍の部隊。しかしそこには西北軍の大事な財源である炭鉱があり、元からそこにいた西北軍の部隊は駐屯地を明け渡そうとしない。彼らに威嚇され、東北軍は一時撤退するしかなかった。

Cap037_2

駐屯地を明け渡さず東北軍を追い返す西北軍

  西北軍の幹部たちは「自分達は軍費を自分達で賄ってきた。あの炭鉱の場所を明け渡してどうやって兵士達を食わしていくのか」と言って、摩擦を起した現場の士官を擁護する。

 一方、西安市内でも東北軍の要人の買い物のために道路を封鎖して西北軍の士官を足止めするなど、互いに対する悪感情が増加していた。そんな中、復興社(※1)の西安事務所所長・雷剣峰は、西北軍の一部が阿片の密売をしている疑惑を掴んだ。

 両軍の摩擦を解消するため、張学良と二人だけの会談をする楊虎城。その場で張学良は、雷から西北軍阿片密売疑惑の情報が極秘に自分の元に届けられその調査を依頼された、と告げ楊を驚かせる。雷は自分にこの件を調査させて両軍の摩擦を大きくするつもりだ、と分析した張学良は、西北軍は無関係ということで処理すると言い、楊の感謝を得る。

 南京ではますます中国の主権を侵す日本にどう対応するか蒋介石らが協議していた。また米英独からは、中国政府が日本の南進を防げないのならば華南地方に軍を派遣して広州の実力者を擁して新しい政府を作り、自分達で中国における権益を守ると脅される。蒋介石は列強のあまりに傲慢な列強に激怒し、焦りを募らせる。

 共産党の支配地域に攻め入った東北軍。しかし、紅軍の激烈な抵抗によって惨敗。高福源団長は戦場を離脱するが、一人の紅軍兵士にどこまでも追いかけられてついに捕虜になる。





感想

 
 お互いに気を遣いあう東北軍と西北軍の幹部たち・・・実にわざとらしくて笑える。そしてやはりと言うか、早々に両軍の間でトラブルが。どちらかと言うと東北軍の兵士は酒に酔った西北軍から絡まれたのに、厳罰の鞭打ち刑に処せられる。

 そんなに西北軍に気を遣っているくせに、一方では張学良の第二夫人の趙一荻の買い物の警備のために西安の街の道路を封鎖してしまう・・・えっ? そっちの方がまずいんじゃ? まあ、これはあれだな・・・たぶん張学良には悪気はなかったのだろう。生まれた時からお坊ちゃんだった彼には下々の者の感覚がわかっていないんだろうな・・・・・・(←よけい悪い)。 

 しかし、トラブルはそんな兵士レベルに留まらない。共産党殲滅のため東北軍が駐屯するはずだった場所を西北軍が武力を用いても明け渡しを拒む。そこは西北軍の財源である炭鉱であったからだ。西北軍の幹部の言葉は切実だ。 

「楊主任、よく考えてください。我が軍は名義上は中央軍に帰順しています。しかし、彼らは我々の軍に自給自足をさせているのですよ。この何年も兵士たちの給与は、みな私たち自身で賄ってきました」 

 当時、中華民国の名の下に統一されていた中国の内部がいかに複雑だったかがよくわかる。 



 そして中国が日本の南進を阻止できないなら、軍を派遣して中国南部を占領して自分達の権益を守るとか言い出す欧米諸国・・・・・・。 

 や、これ史実でもこういう話があったかどうかは知らないけど、本当なら相当むかつく話だよな。こいつら何様のつもりかよって思う。こんな連中が、当然ながら反帝国主義に燃えて過激な行動に走る中国を「暗黒大陸」とか言うんだったら、おまいらの精神構造の方がよっぽど暗黒だよなぁ、と思った。あと、日本の南進を阻止したいんだったら、中国じゃなくて日本に言えよ、とか。そんなに権益を守りたかったらいっそ日本に軍を派遣して新しく政府を作るのが中国を占領するよりよっぽど筋が通っているよ・・・とかちょっと思った。 



 笑える場面。


 紅軍に惨敗して何故か一人で逃げる東北軍の高福源をこれまた何故か一人で「逃げるな! 紅軍は捕虜を優待する!」とか叫び続けながらどこまでもどこまでもどこまでも・・・・・・追いかける紅軍の少年兵。山を越え高粱畑を掻き分けまた山を越え延々ともうお互いふらふらになりながら延々と続く二人だけの鬼ごっこ。なかなか笑える。

Cap067

東北軍の高福源を追いかける紅軍少年兵



エドガー・スノー登場!


 汽車の中で張学良のいる西安へ向かう東北の学生たちの写真を撮るエドガー・スノー。確か『中国の赤い星』の中にも東北の学生たちと知り合う場面があったような気が(今、手元に本がないのだが)。

Cap045_3

西安へ向かう東北の学生たちを取材するエドガー・スノー
 だがこの場面で納得いかないのは東北の学生たちが『松花江上』を朗らかに歌っていることだ。

 この歌は日本によって故郷・東北(満州)を追われた多くの人々の切実な想いを歌った歌である。当時の中国で広く歌われていた。

この歌には、「愛郷心」などと言う言葉ではとても表現しきれない、あたかもそれは根ごとむりやり大地から引き剥がされた木と同じような苦痛を、そしてその苦痛が大きければ大きいほどよりいっそう増す故郷への恋慕の情が込められていると思う。歌の内容はもちろん満州という特定の地のことであるが、しかしこの歌に込められた想いは、例えばパレスチナ難民のイスラエルに占領されて帰れない故郷を想う心をはじめ、現代の多くの寄る辺ない難民たちの心をも代弁できるであろう。

言わばこれは暴力によって故郷を奪われ、流浪を重ねるすべての難民たちの故郷(それは確かに特定の土地であるが、自らが難民ではなく人間らしくいられる場所という意味も持つ)への心の底からの恋歌(ラブ・ソング)だと言える。

・・・・・・それを遠足に行く時の歌みたいに歌われては・・・・・・。





用語解説

※1復興社:中華民国の特務機関の一つ。軍統とも言い、国家や国民党ではなく蒋介石個人に徹底的な忠節を誓う傾向が強い組織。ドラマ中では後に蒋介石に帰順した東北軍や西北軍の監視、両軍への共産党の浸透や両軍が親密になることを阻止する役目を負っているようだ。

以下、かなりどうでもいい私的かつ腐女子的感想。大丈夫な方だけ反転してどうぞ。

今回学んだこと。

鞭打ち刑を受けるため刑場に引き出され、軍服を脱がされる東北軍の兵士たち・・・・・・へぇ~軍服ってあんなに簡単に脱がせられるんだ! いいこと知った!(←知ってどうする?)

萌えシーン

梁「十七路軍特務営長の梁宇豪です」

孫「東北軍衛隊営長の孫銘九です」

(握手)

二人「(同時に部下に向かって)急げ!」

酒場で発生した両軍兵士の喧嘩を収めに来た東北軍と西北軍の憲兵隊。

決して仲良くはない、と言うか微妙な関係のままお互いの共通の任務を滞りなく果たそうと協力する両軍の憲兵隊長。その握手になんか萌えた。しかも初対面なのに、息がぴったり合っているのもいい感じ。

どうも私は、完全な敵対陣営(戦争している国同士の軍人とか)ではないけど同一陣営の中で仲悪い派閥の人間同士が、なんかの事情によって互いを警戒したまま協力するシチュエーションが好きなのかもしれんと最近気がついた。

Photo_6


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